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パキスタン:洪水被災地全域で調査と援助を拡大(8月5日現在)

2010年08月06日掲載

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公的発表によると、現在300万人が直接洪水の被害を受け、死者は1500人以上にのぼると報じられている。近日中にさらに降雨量が増えると予測されており、新たな洪水と、これまで洪水被害を免れてきた地域への影響が懸念される。しかし、当初被災した地域への交通事情は、水が引いてきていることから徐々に改善されている。


ニーズ調査を拡大

ノウシャラ郡の40万人が直接洪水の被害を受けた。
ノウシャラ郡の40万人が直接洪水の被害を受けた。

差し迫って必要な医療・人道援助を届ける一方で、国境なき医師団(MSF)はカイバル・パクトゥンクワ州(旧北西辺境州)内のマラカンド県とペシャワール県、バルチスタン州内の複数の地点でニーズ調査を続けている。それは、現在も援助を全く受けられていない人びとがいる可能性があるからである。また、8月5日からヘリコプターによる調査も始まり、近日中にさらに新たな活動内容が加わる見込みである。

優先課題は衛生状態の改善

医療活動の拡大に加えて、MSFの優先課題は清潔な水を提供し、急性呼吸器感染、下痢を伴う疾患、皮膚感染を予防するために衛生状態を改善することである。MSFは、コレラのような水を媒介して感染する病気の発生に備えて準備をしているが、現時点では状況は落ち着いている。

移動診療と援助物資の配給を拡大

チャルサダ郡では、8月4日から移動診療によって一次医療が始まり、避難者1400人に医療を届けている。この移動診療チームは、近日中にさらに多くの人に医療を届けられるように、チームを拡大する見込みである。移動診療は、清潔な水や衛生用品といった別な形での援助を必要とする人びとを見つけ出す機会にもなっている。

給水地点はチャルサダ郡とロワー・ディール郡(カザーナ近く)、またスワート郡にある8ヵ所の地点(利用者は約10万人)に設けられた。さらに、MSFはロワー・ディール郡にある郡病院に清潔な水を提供している。

チャルサダ郡北部にあるタンギでは、MSFは自宅を失い学校に住む世帯を確認した。医療ニーズには対応できており、また、衛生用品、避難所用資材、調理キットの配布を計画している。ここ数日間で、ノウシャラ郡とペシャワール郡の農村地域で被災した数千世帯に、さらに物資を配布する予定である。

病院の支援を開始

ノウシャラ地域では、MSFはパッビ・サテライト病院を8月1日から支援している。MSFの医療チームは、1日あたり275件の診療を行っており、主に皮膚疾患と急性の下痢がみられる。

8月2日からMSFは、救急処置室と外来部門を中心にノウシャラ郡病院を支援している。また、電気や飲料水の提供も目標としており、病院の機能が回復し次第、保健当局へ移譲する予定である。病院には3台の救急車も提供され、これまで1日あたり10件ほどの搬送がある。

パキスタン各地で援助活動を展開

MSFは援助物資の配給を行っている。バルチスタン州バクティラバードにて。
MSFは援助物資の配給を行っている。バルチスタン州
バクティラバードにて。

ノウシャラ地域では、MSFは飲料水の供給を改善する計画を立てている。また、ペシャワール市周辺では、アウトリーチ活動*チームによって診療所を支援している。

*こちらから出向いて、援助を必要としている人びとを積極的に見つけ出し、サービスを提供すること。

MSFは、バクティラバードの750世帯にテントと衛生用品キットを配布した。ここはバルチスタン州内で洪水による被害が最も深刻であった場所の一つである。バルチスタン州にあるファドフェダル運河では、250世帯に衛生用品キット、調理器具セット、貯水容器を配布した。同地域では、マラリア感染予防のために塩素系浄水剤と蚊帳を配布物資に含めた、追加の配給が予定されている。

バルチスタン州各地で調査が続いているが、特にマンジョショリとカブラ周辺で、人道援助を必要とする大勢の人びとが確認されている。MSFは、テントと衛生用品キットをバルチスタン州内のおよそ2万世帯に配布する計画である。また、移動診療を行う2チームが州内での活動に加わる。

8月第1週末に複数の貨物機がヨーロッパから出発する。これらの貨物機は、医薬品、コレラ治療キット、水・衛生活動用物資など90トンの資材を積んでいる。

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