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第18回国際エイズ会議: MSFはエイズ治療の早期開始とエイズ対策の資金支援を主張

2010年07月22日掲載

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国境なき医師団(MSF)はウィーンで開催中の第18回国際エイズ会議にて、国際的な資金拠出機関はこれまでに実証されている早期段階でのエイズ治療開始の利点を軽視し、短期的なコスト削減のために治療を必要とする1000万人を犠牲にしていると述べた。

MSFの南アフリカにおける医療コーディネーター、エリック・ゴメール医師は語る。「現在、国際的な資金拠出者は、エイズ患者が重症になった時に治療を受けに戻るように伝えることを医師に求めています。これは医療対応としてひどいものです。私は医師として、その日に薬を患者に渡して、家に帰すことを求めます。治療を遅らせた結果、6ヵ月後に結核を併発して病院に戻ってくるようなことはあってはなりません」

MSFはレソトで行うHIV/エイズ治療プログラムのデータを基に、早期段階の治療によりエイズ患者の死亡率と入院患者数が60%以上下がった実績を、22日の国際エイズ会議にて発表する。

一方で、米国を始めとする資金拠出者はこのような研究実績をないがしろにしている。米国は世界のHIV/エイズ治療対策の主要な資金拠出者であるが、治療は病気が進行したエイズ患者にしぼって行うべきだと複数の国に提言している。

早期の治療開始は医療およびコスト面で利点があることに加えて、治療を地域レベルまで広げて幅広く受けられるようにすることがHIV感染予防に最も有効な方法の一つであることが研究で実証されている。

このような科学的根拠にも関わらず、現在のHIV対策への資金拠出の後退は、結果としてエイズ治療の遅れや延期、そして拒否へとつながる。HIV対策の主要な資金援助機関「世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)」は現在財政面での大きな隔たりに直面している。米国はこれまで継続してきた米国大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)への支援金は一定とし 、世界基金に向けた資金拠出の減額を提案している。ドイツのメディアは7月の第4週、世界基金への資金拠出を3分の1に減額することを話し合う首脳レベルでの協議が行われたと報じた。2010年の国際エイズ会議の開催国であるオーストリアは2001年以降、世界基金に対する資金拠出は一切行っていない。

エイズ対策における資金援助の後退は、安価なジェネリック薬が入手可能になり、資金拠出機関によるエイズ対策への取り組みによって、520万人以上のエイズ患者が生き延びることを可能にした過去10年間のエイズ治療の進展の後に起こった。2009年に新たに120万人がエイズ治療を開始したことを考慮すれば、前進は速かったと言える。しかし今も1000万人が治療の開始を待ちわびており、この状況は治療を行うための支援金拠出への取り組み意欲の低下を示している。

ゴメール医師は語る。「資金拠出者は幾度も、エイズ患者数百万人に治療を受ける機会を約束してきました。これは単に選択の問題です。資金拠出者は治療にお金を出すのでしょうか?それとも患者が亡くなるのを見過ごしたままにするのでしょうか?」


MSFが国際エイズ会議にて発表した報告書「エイズ治療の遅れ、延期、拒否が及ぼす10の結末(英文)」はこちらからダウンロードできます。

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