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ハイチ大地震から6ヵ月:国境なき医師団(MSF)が報告書を発表

2010年07月08日掲載

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被災者の大多数は、劣悪な住環境で苦しい生活を余儀なくされており、遅々として進まない復興に対する苛立ちも募っている
被災者の大多数は、劣悪な住環境で苦しい生活を余儀なく
されており、遅々として進まない復興に対する苛立ちも募っ
ている

2010年1月12日のハイチ大地震発生から6ヵ月目にあたる7月12日を前に、国境なき医師団(MSF)は、報告書「ハイチ地震後の緊急援助」を発表した。この報告書では、震災直後から大規模な医療・人道援助活動を展開してきた経緯を数字で明確に説明し、いまだ劣悪な環境での生活を余儀なくされている被災者たちの現状や、今後数年にわたってMSFが現地で続ける予定の援助計画についても詳しく紹介している。

この報告書によると、大震災から138日が経過した5月末までに、MSFの活動従事者は17万3000人以上を治療し、1万1000件以上の外科処置を行った。また、8万1000人以上の被災者がMSFを介して心理ケアを受け、約2万7000張のテントと、3万5000セット以上の援助物資を受け取った。

同月末時点で、ハイチにおけるMSFの活動を支えるスタッフは、93%がハイチ人である。地震発生の直後は、被災したハイチ人医療従事者を補填するために、多くの外国人スタッフが動員された。しかし、ハイチ人スタッフの雇用が徐々に進むにつれ、外国人スタッフの比率は減少している。

また同月31日までに、MSFに民間から寄せられた、使途をハイチ救援に指定した寄付は、9100万ユーロ(約101億7千万円)にのぼった。同日までにMSFは5300万ユーロ(約59億2千万円)をハイチでの緊急援助に投じ、このうち1100万ユーロ(約12億3千万円)が手術を含めた外科、400万ユーロ(約4億5千万円)が産科、850万ユーロ(約9億5千万円)がテントなどの援助物資にあてられた。MSFは2010年末までに総額で8900万ユーロ(約99億4千万円)をハイチでの人道援助活動に投じる計画を立てている。

MSFの活動は、地震被害に対する緊急援助を経て、医療だけではなく、被災者の生活を援助する活動にも幅をひろげ、過去6ヵ月間で大きく発展した。被災直後のポルトープランスで、MSFの活動責任者として活動したステファノ・ザンニーニは語る。「今回の大地震で初動を指揮したのは、被災者であるハイチ人でした。それに対応すべく、MSFはこれまでにない大規模な活動を展開し、救援活動をより強化しました。現在、ハイチにおける医療へのアクセスは、大震災が発生する前よりも改善しています。金銭的に貧しい人も、適切な医療を受けられるようになったのです」

しかし、被災者の大多数は、劣悪な住環境で苦しい生活を余儀なくされており、遅々として進まない復興に対する苛立ちが募っている。ザンニーニは付け加える。「震災発生直後にあった、被災者援助への前向きな話と、半年経った今でも被災地でみられる劣悪な現状との間には、大きなギャップがあります」

被災地の復興速度や、他の援助団体が医療を提供し続ける範囲については不確定要素も多いが、MSFは来年以降も、被災者への援助を継続することを表明する。MSFインターナショナル新会長のウンニ・カルナカラ医師は語る。「今回の地震は1月12日以前にハイチに存在していた医療サービスの大半を破壊してしまいました。この国が立ち直っていくまでには何年もかかるでしょう。ハイチの人びとのために医療を復興できるよう、MSFはスタッフとともに、必要とされている援助活動に最善を尽くします」


MSFの報告書「ハイチ地震後の緊急援助」はこちらからダウンロードできます。

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