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ナイジェリア:直ちに治療を必要とする鉛中毒の子どもたち

2010年06月22日掲載

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ナイジェリア北西部で、国境なき医師団(MSF)とナイジェリア保健当局は、鉛中毒にかかっている子ども50人の治療を始めた。この中毒は現地の採掘活動が原因で引き起こされたもので、現在2ヵ所の村で発生が確認されているが、ほかにも鉛汚染が疑われる村は4ヵ所あり、およそ1万人が影響を受けていると見られる。


鉛中毒が発生した原因とその影響

緊急対応コーディネーター、ローレン・クーニー。
緊急対応コーディネーター、
ローレン・クーニー。

MSFのナイジェリアにおける緊急対応コーディネーター、ローレン・クーニーは次のように説明する。
「これはかつてないほどの悲惨な状況です。ある村では、5歳未満の子どもの30%がこの1年の間に亡くなっています。村々の鉛汚染を除去し、最も被害を受けている人びとが緊急治療を受けられるようにし、また効果的な衛生教育を普及させて居住区域の再汚染を防ぐためには、継続的に組織された大規模な緊急対応が必要です」

鉛中毒が発生した原因は、現地の村人たちが鉛を含む鉱石から小規模の金の抽出を行っていることにある。鉱石を処理する際には破砕と乾燥を行うが、破砕によって多量の鉛を含んだ粉塵が発生する上、乾燥は村人が暮らす小屋の中で行われることが多いため、子どもが鉛中毒にかかる危険性が高まるのである。

岩石の破砕で生じる粉塵は、それにさらされたすべての住民を鉛中毒に陥らせ、その後、井戸や土壌を汚染する。そして最も危険にさらされるのは、体重が少なく成長や脳の発達の重要な時期にある5歳未満の子どもである。鉛中毒の主な症状は、食欲不振、貧血、衰弱、腎障害などであり、より深刻な場合は、失神やけいれんが起き、死に至る場合もある。

現地の保健当局と連携し医療活動を展開

MSFは現地の保健当局と協力し、汚染区域から安全な距離を置いた場所に治療センターを開設した。6月上旬現在で50人の子どもが入院しているが、さらに15人から20人の子どもを1日おきに受け入れ、最終的には少なくとも100人の子どもを受け入れる予定である。鉛は母乳を通じて子どもの体内に取り込まれる可能性もあるため、授乳期の母親に対する治療も行っている。治療は経口薬を用いて行い、患者の血液に含まれる鉛を結合させて尿中に排出させる。この治療には28日間かかるが、重症の場合にはさらに数回この一連の治療を繰り返す必要がある。

MSFは、鉛汚染の影響を受けているほかの村々の子どもたちも治療が受けられるよう、2ヵ所めの治療センターの開設を進めている。さらに、金採掘がもたらす危険性やMSFが提供する治療プログラムに関する情報公開キャンペーンも行っている。こうした情報公開キャンペーンは、人びとが再び中毒の被害を受けることを防ぐためには特に重要である。

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