マリにおけるマラリア対策プログラム
2010年04月23日掲載
国境なき医師団(MSF)は、マリ南部のカンガバ地区で活動している。この地域では、マラリアが主な死因で、最もまん延している疾病だ。マリは貧しい国であり、特に雨季には多くの村が孤立し、マラリアが急速にまん延する中、医療を受けられる人は少ない。
MSFのプログラムは、カンガバ地区のマラリア患者に質の高い医療を提供することを目的としている。MSFは11ヵ所の診療所を支援し、マラリア対応現地スタッフ66人からなる移動診療チームを活用している。彼らはMSFから、へき地の村々で、合併症を伴わないマラリアを発症している13歳以下の子どもを、雨季の間、素早く発見し、治療するための研修を受け、必要な装備や医薬品を与えられている。また、重度のマラリアの兆候を見分ける方法も習得しており、そうした患者は二次医療機関へと移送している。
MSFが支援する診療所では、熱がある5歳未満の子どもと妊婦の治療は無料である。5歳以上の熱のある子どもも、わずかの費用で治療が受けられる。そのため、より多くのマラリア患者を早めに治療できるのだが、これは致命的ともなる、この病気の患者にとっては、非常に重要なことである。他の病気の治療に関しても同様の傾向が見られる。
2009年にMSFはマリで11万8000件を超える診察を行った。MSFのプログラムに登録されたマラリア患者の数は次第に増え、2007年の2万5640人から2009年には6万人となった。重度のマラリアで1155人が入院したが、これは患者の早期発見によって低く抑えられた数値である。
2008年にMSFが行った調査では、無償医療の提供で、診察件数が大幅に増えたと同時に、この地域の住民の死亡率が低下したことが確認できた。
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