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ハイチ:活動分野別の概況(4月13日現在)

2010年04月20日掲載

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  1. 外科治療、術後ケア(病院・医療施設別)
  2. 術後ケア(術後ケア専門施設)
  3. 一次医療(病院・医療施設・キャンプ・移動診療別)
  4. 物資配布(地域別)
  5. 水・衛生活動(地域・病院別)

1. 外科治療、術後ケア(病院・医療施設別)

ポルトープランス

●サン・ルイ病院/ポルトープランス
ベッド数220床、手術室は3室のテント病院で医療・外科治療が続いている。MSFは当初の手術室2室に加えて、やけどの患者の処置専門に設計された手術室1つを追加した。サン・ルイ病院はハイチ地震によって使用困難になったMSFのトリニテ病院と同じく、重度損傷患者ならびにやけどの患者の外科処置を担う施設である。この病院には小児・救急医療も加わり、現在は総合病院として機能している。この施設では、医療ケア、外科処置後の経過観察、理学療法、心理ケア、社会面の支援も行っている。現在入院している患者は約200人、1月25日以来実施された外科手術は770件である。

●ショスカル病院/ポルトープランス、シテ・ソレイユ地区
ハイチ保健省が運営するこの病院に、MSFは当初、主に地震による負傷者の治療を支援するために入った。この施設には、大手術用2室と小手術用1室の計3つの手術室がある。MSFは現在、救急処置室と産科病棟でも活動している。ベッド数は100床である。地震によって被害を受けた病院の建物自体の修復は済んでいるが、今も地震の恐怖から建物内に入る患者がいるため、すべてテントでの治療になっている。ショスカル病院チームは非常に脆弱な立場におかれた人びとのニーズに応えるため、この病院を総合病院にした。すべての患者と介助者に向けた心理ケアも引き続き行われている。

●ビサントネール(術後ケア村)/ポルトープランス
術後ケア・救急医療・外科治療用施設。手術室2室を備え、ベッド数は90床である。心理ケアも提供している。

●イザイ・ジャンティ緊急産科ケア病院 シャンセレル地区/ポルトープランス
MSFはこのベッド数85床の病院で、ハイチ保健省と連携して産科(母子医療)と緊急産科ケア、損傷患者の治療を受けもっている。この施設はポルトープランス市内の基幹病院で、合併症や、妊娠中毒症の一種である子癇の患者を受け入れている。

[腎疾患治療]
クラッシュ・シンドロームと慢性疾患患者への対応についてポルトープランス総合病院を支援した後、MSFの腎疾患治療チームは活動をハイチ保健省に移譲した。移譲の第一段階では院内の腎疾患治療ユニットに物資と透析器3台を寄贈した。現在30人の慢性透析患者が透析を受けている。また、その後、5台の透析器を追加で設置して、受け入れ態勢を更に充実させている。また、腎臓専門医が1週間現地に滞在して専門研修を行った。

ポルトープランス市外

●カルフール・アール・ゼ・メティエ整形外科病院(MSFのテント病院)
手術室2室、ベッド数135床の、損傷処置と術後ケアを提供する病院。毎日約40件の外科手術を実施。カルフール市内に数台あるX線撮影装置の1つを備えている。整形外科手術、皮膚移植、筋皮弁術のほか、術後ケアとリハビリが提供されている。現在80人の患者が入院している。術後ケアはNGO「ハンディキャップ・インターナショナル」と協力して提供されている。心理ケアは患者とその家族両方に提供している。

●レオガン
MSFはこのベッド数100床のサン・クロア病院で地震発生数日後から活動している。この病院施設自体は従来のテントから、コンテナでできた、より耐久性のある施設に移りつつある。この病院ではコンテナでは重度損傷例への外科処置が行われている。また、小児・救急医療および入院患者専用のベッドも加わり、現在は総合病院として機能している。この病院では医療ケア、外科処置後の経過観察、理学療法、心理ケア、社会面の支援といった総合的な術後ケアを行っている。最近の傾向として震災関連以外の症例が多くなっている。産科、婦人科、事故による損傷などである。

●ジャクメル
市内の中核病院の建物が地震で激しく損壊したため、ここに設営したベッド数81床のテント病院で外来、入院患者を受け入れている。外科手術は病院の手術室で行っている。診療科は、内科、外科、産科、小児科、救急医療。心理ケアも提供している。

2. 術後ケア(術後ケア専門施設)

MSFは外科手術を行うすべての活動拠点で、あらゆる術後ケアを提供しているが、ポルトープランス市内にあるいくつかの施設は術後の患者を受け入れることに特化した施設である。

●「プロメス」/ポルトープランス
ベッド数50床で活動を開始した術後ケア施設。NGO「ハンディキャップ・インターナショナル」の理学療法士とともに活動している。心理ケアも提供されている。

●デルマ30区/ポルトープランス
このテント内に設営された術後ケア施設では理学療法と心理ケアを必要な患者を受け入れている。当施設のベッド数は約90床で、サン・ルイ病院から移送されてきた患者とその介助者を受け入れている。この施設での活動は近日中にポルトープランス市内タバル地域にあるMSFの施設に引き継がれる予定である。

●サルト地区/ポルトープランス
MSFは2月に、ソフト・ドリンク加工工場を改造した建物に、術後ケア施設を新設した。この施設では最大で300床までの増床が可能である。4月13日現在で170人の術後ケアを必要とする患者を受け入れている。創傷ケア、更に専門的な整形外科手術や再建外科手術を必要としていたすべての患者はこの施設に移送された。損傷患者への歩行訓練などを最適なものにするために、NGO「ハンディキャップ・インターナショナル」の理学療法士が、MSFと協力して活動している。心理ケアも提供している。

●マルティッサン/ポルトープランス
MSFはこの救急外来と容態安定化のためのケアの施設を2007年以来運営している。ベッド数は40床である。小児患者や内科にかかる患者も含めて現在1日あたり100件の診察を行っている。

●ミッキー幼稚園/ポルトープランス、クリスト・ロア・エ・ブルドン通り角
1月19日に開院したこの施設では平均60人以上の入院患者がおり、術後ケアほか、医療ケア、心理ケア、理学療法を受けていた。医療チームは小手術を受けた人に向けて経過観察を行い、心理ケアに力を入れ、1日あたり平均150件の診察を行っていた。この施設は4月第2週に終了し、更に治療を必要とする人はMSFが運営する他の施設へ移送された。

●トゥーリズム/ポルトープランス、シャンドマルス広場前
2月22日から本格的に稼動。4月第2週まで平均約40人の患者が入院して術後ケアほか医療ケア、心理ケア、理学療法を受けていた。入院施設は4月第3週にサービスの終了に移る。今後も医療ケアを必要とする患者については、MSFが運営する他の施設へ移送しているところである。ただし、外来部門は現在も1日あたり約140件の診察を行っており、入院を必要とする患者はMSFが運営する他の施設に搬送している。

●女子高/ポルトープランス
2月1日に設営され、3月に活動を終了した。合計80人以上の患者が入院し、術後ケア、医療ケア、心理ケア、理学療法などを受けた。

[心理ケア]
心理ケアはMSFの活動する施設では、大手術を受けた患者が必ず受けられるようになっている。心理ケアチームはサルト、ショスカル、マルティッサンにいる患者と介助者に取り組んでいるが、これらの施設の周辺にある仮設キャンプの住民や性暴力の被害者へのカウンセリングにも力を入れている。

3. 一次医療(病院・医療施設・キャンプ・移動診療別)

ポルトープランス

●デルマ地区、「ペスィョンビル・クラブ」キャンプ(ポルトープランス近郊ゴルフ場)
MSFはこの推定4万人の被災者が暮らす大規模な避難民キャンプで、基礎的な医療と妊婦へのケア、搬送サービスの運営、心理社会的支援を提供する診療所を運営している。1日あたりの診察件数は約150件である。(産前・産後ケア、心理ケアなど)

●デルマ24区/ポルトープランス
2月に開設された新しい診療所。毎日約150件の診察が行われている。

●サン・ルイ病院外来と移動診療
サン・ルイにあるテント病院の隣に外来部門と移動診療が設けられ、1日あたり約130件の診察を行っている。包帯交換、理学療法、心理ケアなどをはじめとする術後の経過観察は移動診療の形で行われている。性暴力の被害者に向けた24時間対応のサービスも開始した。

●カルフール・フォア地区/ポルトープランス
家を失った約9000人の被災者が暮らすキャンプ内にテントの診療所を設置し、医師2人、看護師2人、助産師1人からなるチームが活動している。1日平均130件の診察を行っている。このチームは包帯交換と予防接種を行っている。心理ケアも提供している。

カルフール

●カルフール、グラース村避難民キャンプ
この基礎医療ユニットは約1万5000人の被災者が暮らすキャンプに設置され、外来診療、産前・産後ケア、心理ケア部門からなる。担当区域には1万5000人の避難民が住んでいる。1日に約150人の患者が診察を受けている。1週間あたり250件の包帯交換を行っているほか、患者とその家族に心理ケアも提供している。

●国際グラース病院
グラース村避難民キャンプの隣に建設中の新しい病院。現在すでに包帯交換などの外来診療が行われている。建設中の施設は小児病棟と救急医療ステーションである。

●カルフール、シキナ診療所、ワニー87地区
基礎的な医療、産前・産後ケア、心理ケアを提供する外来施設。この地域は都市部で、多くの避難民が小集団になって生活している。

●カルフール栄養治療センター
重度栄養失調児を受け入れる栄養治療センターと通院治療センター(アウトリーチ栄養治療プログラム)があり、平均して20人の子どもが入院している。

加えて、MSFはカルフール地域にあける各地域で活動している。これらの活動地は避難民キャンプや、老人ホーム、診療所や孤児院などである。

レオガン市、ドゥフォーと周辺地域

●レオガン市:
コンテナ病院の隣に設営された外来部門と移動診療からなるこのプログラムは、1日あたり150件の診察を行っている。術後ケアを必要とする患者は通院治療プログラムで受け入れ、包帯交換、理学療法、心理ケアなどが行われている。

●レオガン市:ドゥフォー
定常的な診療所を設けて1日あたり約250件の診察が行われている。二次医療圏を必要とする患者はレオガン病院へと搬送されている。

●グレシエとプチ・ゴアーブ
MSFはグレシエとプチ・ゴアーブの数ヵ所において移動診療を行っている。1週間に3回、250件以上の診察が行われており、二次医療圏を必要とする患者はレオガン病院へと搬送されている。

4. 物資配布(地域別)

MSFは生活必需品と衛生用品キットなどの救援物資を首都ポルトープランス市内外の数ヵ所で配布している。MSFは合計3万3000セット以上の救援物資セットを配布し、2万2000張以上のテントを配布した。配布場所は下記のとおり。ポルトープランス市内ではサン・ルイ学校、デルマ33区、デルマ24区、タバル、サルト、シテ・ソレイユ地区、カルフールではグラース村避難民キャンプ、カルフールの西にある沿岸地帯プチ・ゴアーブとグラン・ゴアーブ、レオガンとジャクメルである。

5. 水・衛生活動(地域・病院別)

MSFはポルトープランス市内外の数ヵ所で、水・衛生分野で活動している他の団体や機関の活動に加わった。MSFは1日あたり870立方メートルの水を配布し、450基のトイレを建設し、101基のシャワーを数ヵ所に分けて合計数万人の人びとが生活している地域に設置した。MSFはまた、仮設キャンプに住む人びとが最低限の衛生状態を保てるように、トイレの汲み取り・清掃も行っている。MSFは水・衛生活動の一部を他の団体に移譲しつつある。


 

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