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結核:改善がみられるエチオピア・ソマリ州ワルデルでの治療

2010年03月30日掲載

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エチオピア

ワルデルの結核治療センターの患者ファルハンはこう話す。
「絶え間ない咳に加えて、右肋骨が大変痛むので、右側を下にして寝られませんでした。これからのことが絶えず気にかかりました。この辺りの村人はだれもが私を見て、言います。『どうしてそんなに咳が出るんだ。重い病気に違いない。そのうち、お前とは一緒にいられなくなる』と。これから先どうなるかと、本当に心配でたまりませんでした」


MSFが支援する医療センターに結核施設を新設

ファルハンは、ワルデルの医療センターで結核と診断された。ワルデルは、エチオピア連邦民主共和国で一番広い州、ソマリ州の中にある町だ。ここは、砂漠のような土地であるうえに、紛争も続き、とりわけ生活するのが厳しい場所である。保健局が運営し、国境なき医師団(MSF)が支援している医療センターは、結核施設を新設した。その病棟は、患者の快復を支援するため、ベッド数70床と、よりよい治療環境を備えるよう設計された。

結核は伝染病で、普通の風邪と同じく空気を介して感染する疾患で、通常は肺が侵される。この病期のために毎年世界中で160万人以上が亡くなり、新たに900万人が罹患している。結核患者のHIV合併率は殊にアフリカでは高い。アフリカでは、結核の死亡者数のほうがHIV死亡者数よりも多い。だが、改善された診断と適切な治療のおかげで、患者の生命は救われるようになった。

ファルハンは続ける。
「新しい結核治療センターの建物は空間が広いうえ、涼しくてよく眠れるので、治療期間中は快適です。ここにいれば、薬、眠るためのベッド、暖を取る毛布、保護用の蚊帳、食べ物が与えられ、大変感謝しています。今では、痛みもなくなりました。咳も止み、食欲も出てきました」

ファルハンは、今後約2ヵ月間集中治療を受けるために結核治療センターに入院する予定である。その後、帰宅できるようになるが、引き続き4~6ヵ月間薬を飲むことになる。すでに日常生活への復帰に大きな希望を抱いていて、水の採取や建設目的の穴を掘ることで生活費を稼ぐことにしている。彼は運がよかった一人である。
「ここの援助がなかったら、私はどうなっていたかわかりません。このワルデルの結核治療センターは私にとって非常に大切でしたし、地域にとっても非常に大切であると言ます」と、ファルハンは結んだ。

結核対策計画に参加し、州や国と連携

これまでMSFは、医療活動を拡大して近在の村々に5つの診療所を設け、その近くのガラディにあるMSFと保健局による新しい医療センターからの結核患者を引き受けてきた。だが、広いワルデル地域には、こうした医療を受けることのできない人びとが、まだ大勢いる。ソマリ州はエチオビアで結核患者検出率が最低であるにもかかわらず、罹患率は高いとみられている。だが、生命を救えるかどうかの鍵は、医療提供者が援助を増やし、自由に患者に接することができるかどうかである。

MSFは、ソマリ州(ジジガ、ゴーダ、アフデル各地域)での結核対策計画に長年携わってきた。国レベルでは、MSFは全国結核対策計画に基づいて多剤耐性結核のための技術的な活動をするグループに参加している。この全国結核対策計画は、多剤耐性結核用の全国的なガイトラインおよび戦略を策定した。


MSFは2007年からエチオピアのソマリ州ワルデルで活動している。MSFはエチオピア保健衛生局病院の支援にあたり、入院および外来治療、栄養失調治療、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康ケア)、結核治療と検査施設の業務を含めた一次医療に従事している。ソマリ州ではこのほか、ガラディ、ボー、東西イミ、デガーブール、ドロ・アド(一時滞在キャンプとその周辺地域)で、基礎的な医療から栄養治療まで提供している。

また、アムハラ州でも、北西部アブドゥラフィで、カラアザールの治療を行うプログラムを運営している。そこでは、HIV/エイズ、結核、栄養失調の治療も行っている。

さらに、ガムベラ州ワンタホ・ウォレダでは一次医療プログラムを提供するほか、オロミヤ州・西ハラール地域のアンカル・ウォレダで、国立通院集中栄養治療プログラムも支援している。

必要に応じて緊急事態に対応する準備もある。

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