チリ:現地病院を支援、移動診療を開始、追加物資を手配(3月9日現在)
2010年03月10日掲載
チリ中部でマグニチュード8.8の地震が発生してから10日が過ぎた。被災各地に足を運んだ国境なき医師団(MSF)のチームは現在、最も早急な援助が求められている分野に注力している。すなわち、多数の患者を受け入れている現地医療施設の支援、一次医療体制の再建、生活物資の配布および被災者への心理ケアである。
沿岸・内陸といった医療が届きにくい地域での移動診療

マウレ州およびビオビオ州で現地のニーズ調査を行うMSF
スタッフ。
MSFのチームは、マウレ州およびビオビオ州の大きな被害を受けた地域で、複数の現地病院に医療物資を提供した。また、大津波に襲われたマウレ州の沿岸地域や、内陸のクレプト地域を中心に移動診療を行っている。さらに2名の医師が、医療従事者の全くいないサンタマリア島で、診療と医療物資の提供を行っている。
MSFは配布用の衛生用品キットを3000セット手配し、パナマからも2000セットが到着の予定で、合わせて2万5000人がこれを利用できるようになる。また、仮の屋根代わりに使うビニールシート2000枚も配布する。コロンビアからは3月10日に、自然災害用に特別に構成された医薬品や医療器具などからなる医療キットが2セット到着する。
急性ストレス障害に苦しむ多くの被災者
3月第1週の週末には、心理療法士が現地入りした。スタッフからの情報によれば、被災者の多くが急性ストレス障害に苦しんでいる。震災後に続く余震が、人びとの間に多くのパニック状況を引き起こしており、震災が住民に与えた心理的な影響について特別な注意をはらう必要がある。
チリで活動を開始して以来、MSFのスタッフは常にチリ当局と緊密に連絡を取り合い、調査を通じて得た公立医療施設の現況に関する情報を保健省に提供している。タルカ市およびコンセプシオン市を拠点とするチームは、その周辺地域で援助物資の配布および診療、心理ケアによる住民のサポートを行っている。
活動に携わるスタッフは、チリの人びとの固い結束に感銘を受けている。多くのチリ人医師や心理療法士がボランティアで仕事をしており、被災した同胞に届けるための食糧や衣類も集められている。
現在、チリのMSFチームは、計18人の医師、心理療法士、看護師、ロジスティシャン(物資調達管理調整員)からなる。メンバーは、チリに加え、アルゼンチン、ボリビア、パナマ、メキシコ、スペインから参加している。
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