ハイチ:負傷者の治療は第2段階へ (1月26日現在)
2010年01月27日掲載
国境なき医師団(MSF)のハイチでのおもな医療活動は現在も、外科手術の継続と術後ケアの拡大など、地震によって負傷した人びとの治療に焦点が置かれている。ただ、手術台を使った治療が中心にあることに変わりはないが、治療の内容としては第2段階が進行中である。

リハビリを始めた男性は「子どもを守るために
元気になりたい」と語る。
命を救う医療に続く、体を救う医療
MSFの緊急医療活動のコーディネーターの一人、ロサ・クレスターニは、次のように説明する。「これまで私たちは、まず命を救うための活動を展開してきましたが、これからは患者さんの腕や脚を救うための治療を行うことができます。つまり、傷が感染を起こし、手術を受けないと数日のうちに傷のある腕や脚の全体が侵されてしまう恐れがある人を治療する、ということです。私たちはそういった患者さんのために、ショスカル病院に3つめの手術室を開設する予定で、いまも昼夜を分かたず治療を行っています。また、移動診療活動を開始して、緊急に治療が必要でありながら、まだ全く医療を受けられずいる人を探しています」
心的外傷や食糧不足など震災の影響に広く対応
地震が被災者にもたらした負傷以外の影響も、MSFの活動の重要な課題として持ちあがってきている。MSFが一般医療を提供する各地の診療所では、患者が訴える症状の中に、地震による精神的な影響がこれまでより顕著に現れはじめている。レオガンのある診療所の一つからの報告によると、治療を行っている患者の約半数が心的外傷に苦しめられているという。一方、カルフール病院の周囲に近隣住民のための診療所を開いたチームは、一部の子どもたちに栄養補給のための食糧を提供しはじめた。

仮設のテントの「外科病棟」。
カルフール病院からは過去8日間の治療報告が上がってきた。報告によると、カルフール病院ではこの期間に、主要な手術208件と、軽微な手術100件を実施。そのほかに、2400件の傷の処置を行い、446人を入院患者として受け入れた。先週起きた余震によって屋内の病棟に留まることが危険となったため、仮設のテントに移動していた入院患者は、全員が隣接する学校の建物を使った新しい“病院”に移された。
新たに進む「術後ケア村」の設置
一方で、他の地域でMSFの活動拠点を拡大する努力も続けられている。先頃、ポルトープランスで、テント病院を設置し終えたチームは現在、市内の別の場所に“術後ケア村”を設立する計画に取りかかっている。地震で負傷した患者にとっては固い建物の内部にいることの不安がいまだに大きいため、その病棟も布地で作られる予定だ。“術後ケア村”は、手術後の患者約100人に、看護や包帯交換、理学療法や心理ケアなどの医療を提供する場となる。
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