ハイチ:通常の医療体制回復と災害後の二次的なニーズに対応(1月24日現在)
2010年01月25日掲載
国境なき医師団(MSF)の複数のチームがハイチで提供している緊急医療は、被災者の二次的ニーズへの対応に軸足を移し始めている。
一般医療と二次医療の同時提供をめざして

地震で負傷し、MSFに治療を受ける患者。
首都ポルトープランス市の一部では、MSFは災害直後の数日間のうちに、ごく基本的、また初歩的な治療を通して何らかの感染症や合併症を発症した患者の増加を確認している。医療ニーズは全体として依然大きく、術後ケアなど二次医療を必要とする患者数の増加にいかにして対応していくかは、依然として課題となっている。これらの医療は、慢性疾患治療や産科・一次医療といった市民が通常必要とする診療に対処できる医療体制を回復させていくことが必要条件となっていることもある。
MSFは手術が必要な大勢の患者に、何とか対応を続けている。市内のシャンスレル病院では、2つ目の手術室が修復され、使用可能になった。スラム地域にあるショスカル病院の手術室では、産科急患、なたや銃創による負傷者への対応に負われている。また、レ・カイエスの町では、まもなくMSFは現地の病院支援を開始、重傷患者150人に手術を行う予定だ。これらの人びとは首都ポルトープランスから必死の思いで避難してきた人びとである。
テント病院への受け入れ開始と、物資の搬入継続

トラックで届いた救援物資を搬入するMSFのロジスティシャン
(物資調達管理調整員)。
ポルトープランスで設置が進められてきたMSFのエアーテント病院は、24日(現地時間)に手術が開始できるように準備が進み、80人の患者をトリニテ病院から搬送中である。彼らはパコで治療を受けている100人とともに、ポルトーフランスのテント病院6張りに受け入れられる予定である。カルフール病院に隣接するMSFの屋外病院では、40人弱に手術、60人を入院受け入れ、350件の診察を実施した。
今回の災害による心理的な影響の詳細も、明らかになってきている。MSFはこれまでも災害時の心理ケアを数多く実施しており、ハイチにもこの分野の専門家である心理療法士をおいている。彼らはMSFの病院にいる患者、また、地震発生時にハイチで被災して心の傷に苦しむMSFスタッフの治療にあたっている。
現在、浮上しつつある緊急ニーズは、家財が破壊された家族を支援するための基本的な生活関連物資の供給である。MSFはジャクメル町にいる被災者家族を対象に、毛布、バケツ、石けん、調理器具などからなるキットを配布する準備を進めている。これらの物資配布にあたるチームは他の地域にも配布を拡大する予定で、24日(現地時間)にポルトープランスに到着する船で、これらのキットの最初の便が届く。今後は数週間以内に、ハイチに入るあらゆる輸送手段を利用して、物資2万キットを搬入する予定である。
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