ハイチ:地震発生から4日目の現地の状況(1月16日現在)
2010年01月20日掲載
MSFがポルトープランスに設置した外科手術チームは、地震で負傷した膨大な数の患者を治療するために、昼夜分かたず活動を続けている。チームは最も重症の症例を優先させて、帝王切開や切断手術を行ってきた。経験豊かなMSFスタッフは、かつてこれほど多くの重症患者を目にしたことはなかったと語っている。
医療開始直後から、患者が殺到
施設が激しく損壊した後にMSFが移転させたショスカル病院では、1月15日の早朝から手術室が休みなく稼動している。トリニテでは、破壊された医療施設の敷地内でチームが帆布を張って患者の治療にあたり、手術は仮設手術室で行われている。甚大な被害を受けたカルフール地区では、MSFは手術室2室を備えた病院での活動を開始したところである。
ポルトープランスにおけるMSFの活動責任者の一人、ハンス・ヴァン・ディレンは、市民の反応は早かったと語る。
「カルフールで私たちが医療活動を開始したとわかると、人びとは病院の入り口に大勢集まり始めました。患者は手押し車に乗せられたり背負われたりして運び込まれています」
この地区にはほかにも病院があるが、すでに負傷者であふれており、ハイチ人スタッフも医療物資も十分ではない。
MSFはさらに多くの医療スタッフと物資をハイチに派遣する努力を行うとともに、医療活動に使えそうな建物を探す努力を続けている。現地での主な問題は空港で、これまで緊急援助物資を搭載した貨物機数機が着陸できないでいる。空港への着陸許可が下りないため、MSFが至急必要としているテント病院設備の到着予定は、すでに24時間遅れている。
海外派遣スタッフを現在までに70人追加派遣
この災害を受けて、MSFはこれまで首都に海外派遣スタッフ70人を新たに派遣した。その大半は隣国ドミニカ共和国経由で現地入りした。これらのスタッフは、地震発生時にハイチ国内にいた30人の海外派遣スタッフの負担を軽減しつつある。
今回の地震で多数のハイチ人スタッフが亡くなったことが明らかになった。今も安否が不明なスタッフがいるため、MSFは他のスタッフの確認に努めている。
MSFによると、食糧と水の問題もまた深刻な懸案事項であり、その不足が首都の緊張につながっている。大規模な援助物資の配布はほとんどなく、略奪が増加している。しかしながら、まだ暴力行為の併発には至っていない。
MSFは迅速に活動を拡大している。次の段階としては首都の各地域の状況を調査する予定だが、いずれの地域でもニーズは等しく高いものと思われる。必要とされる援助に大規模に広範囲で取り組むため、MSFは他の医療活動もできる限り迅速に開始したいと考えている。医療施設が機能していない地域での移動診療や心的外傷を受けた人びとへの心理ケアも含まれる。
関連情報
- 2012年1月12日
- ハイチ:大地震から2年――医療施設の受け入れ拡充の取り組み続く
- 2011年10月25日
- ハイチ:「コレラのワクチンは流行を食い止める手立てとなるか?」
- 2011年10月21日
- ハイチ:北県でのコレラ対応を保健省に引き継ぐ
- 2011年10月21日
- ハイチ:大地震の後コレラの猛威に晒されて1年、MSFの援助活動
- 2011年10月20日
- ハイチ:コレラ発生から1年。対策が不十分で人びとの命が現在も脅威に















