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ハイチ地震: MSFの医療物資を積んだ貨物機がハイチへの着陸を拒否される

2010年01月20日掲載

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-医療物資の到着遅延で命を落とす被災者-

シテ・ソレイユのショスカル病院では、1月15日以降連続で外科手術が行われている。
シテ・ソレイユのショスカル病院では、1月15日以降連続で
外科手術が行われている。

ハイチ地震の救援活動のため、12トン相当の救援物資を積み現地へ向かっていた国境なき医師団(MSF)の貨物機が、着陸の許可を得ていたにもかかわらず、1月17日から3回にわたってポルトープランス国際空港への着陸を拒否された。この貨物機は、17日朝に同空港への着陸を拒否されたMSFの別の貨物機が運んでいた合計40トン相当にあたる物資の一部を搭載していた。1月14日以降、85トン相当の医療・救援物資を積んだMSFのポルトープランス行きの飛行機5機が、到着地をドミニカ共和国に変更することを余儀なくされている。

ハイチのMSFの緊急対応コーディネーター、ロリス・デ・フィリッピは次のように話す。「到着を拒否された貨物機が積んでいた医療物資が届かなかったため、マルティッサン診療所で5人の患者が亡くなりました。このような事態は初めてです。ショスカル病院では、手術を受けられるよう必死にお願いする人たちを数多く見ています。現在、ショスカル病院では一命を取り留めるために切断手術が必要な患者が12人います。切断手術をするために市場でのこぎりを買わなければなりませんでした。とにかく時間が足りないのです。」

手術を必要とする500人以上の患者が、ポルトープランスのマルティッサン地区にあるマルティッサン診療所からシテ・ソレイユにあるショスカル病院に移送され、14日以降230人が手術を受けた。被災者を救うために医療を提供するには、貨物機によって必要な物資が現地に運ばれることが急務である。

ショスカル病院を担当するMSFの医療コーディネーター、ロサ・クレスターニは語る。「まるで戦場で働いているようです。患者の痛みを軽減するためのモルヒネが不足しています。患者が命を落としている中で、医療物資や救援物資を積んだ貨物機が何度も空港への着陸を拒否されることは容認できません。医療物資を積んだ飛行機が、優先的に現地への到着を許可されなければいけません。」

倒壊した建物などのがれきから救出された患者の多くは、敗血症やクラッシュ・シンドローム*による死亡の恐れがある。特にクラッシュ・シンドロームにかかった患者の救命には、透析器が必須である。

MSFのスタッフ26人を乗せた別の飛行機2機は、到着地をドミニカ共和国に変更するよう指示を受けた。MSFはこれまでに、計135トンの救援物資を積んだ飛行機5機をポルトープランスへ着陸させることに成功している。MSFが現地での救援活動を拡大するためには、195トンの救援物資が今後数日以内にハイチ国際空港への着陸を許可されなければならない。

*クラッシュ・シンドローム:がれきなどの下に長時間取り残された場合、筋肉組織に強い圧力がかかって大量の毒素が血液中に流れ込み、腎不全をもたらす。

MSFはハイチ地震発生後の数時間以内に活動を開始し、700人以上のMSFスタッフがポルトープランス市とその周辺で緊急医療活動を行っている。現在ハイチのショスカル病院、マルティッサン診療所、トリニテ病院、カルフール病院、ジャクメル病院で活動しており、これまでに3千人を治療し、400件以上の手術を行った。また、現在100床のテント式病院をデルマ地域に設置する準備を進めている。MSFはポルトープランス市外の地域でも被害状況の調査を行っている。


 

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