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コンゴ民主共和国:ウエレ地方におけるMSFの活動状況 -2009年11月現在-

2009年12月04日掲載

2008年後半から、コンゴ民主共和国(以下、「コンゴ」)北部のオリエンタル州オー・ウエレ地方およびバ・ウエレ地方の市民は、ウガンダの反政府勢力「神の抵抗軍(LRA)」による襲撃と、ウガンダ・コンゴ両政府軍による「神の抵抗軍」への攻撃に関連した暴力の渦に巻き込まれている。状況が悪化するにつれて、市民は強盗の増加にも直面している。


コンゴ民主共和国

オー・ウエレ地方で暴力的事態が発生してから1年が経過するが、現在、襲撃や戦闘は新たな地域にも広がり、数十万人もの人びとが避難を強いられている。国境なき医師団(MSF)はオー・ウエレ地方およびバ・ウエレ地方の5ヵ所で活動しており、避難民と現地住民に対して無償の治療、緊急援助、心理ケアを提供している。

【オー・ウエレ地方】

6月から9月にかけて、MSFはドゥング地区のナンボリとリペイの2ヵ所で支援する診療所において2800件の外来診察を行った。治療した患者のほとんどは、マラリア、下痢、または呼吸器感染症だった。

ドゥング病院では、MSFの医療チームが452件の外科手術を実施。重度の栄養失調児100人のケアにあたり、さらに、さまざまな健康問題を抱えた220人の子どもを治療した。

8月からはリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)にも取り組み、性感染症が頻繁にみられるドゥング病院の産科を支援している。

このほか、暴力の影響に苦しむ88人の患者に心理ケアを提供した。

MSFはニアンガラの基幹病院と近隣のワウェ診療所を支援。ワウェ診療で順番を待つ患者。(2009年9月撮影)
MSFはニアンガラの基幹病院と近隣のワウェ診療所を支援。
ワウェ診療で順番を待つ患者。(2009年9月撮影)

スーダンとの国境に位置するドルマの町は、非常に危険な地域の中心部にある。ドルマの住民および1万2000人の避難民は、畑に出て農作物を育てることがあまりに危険でできないため、食糧不足に陥る危険にさらされている。

MSFはこの地で3ヵ所の診療所を支援し、今年はこれまでに2500件の外来診察を行った。ドルマの病院も支援しており、9月には94人の患者が入院した。10月に入ると外科病棟・産科病棟の支援に加えて、心理ケアとアフリカ睡眠病の治療も開始した。

ニアンガラは、中央アフリカ共和国と南スーダンに通じる道が交差する要所に位置する主要な町であり、およそ1万1000人の人びとが暴力から逃れて避難してきている。MSFはニアンガラの基幹病院と、近隣のワウェ診療所を支援している。

この地で活動を始めてから7ヵ月の間に、MSFの医療チームは総合病院およびワウェ診療所で、週に1000件近い診察を行ってきた。

ニアンガラ病院では毎月およそ100人の新規患者を受け入れている。MSFは主にマラリア、呼吸器感染、性感染症、ストレスに関連した病気の患者の治療にあたっている。

地域の人びとが絶え間のない暴力と避難による心的外傷やストレスに対処できるよう、MSFは心理・社会面の支援プログラムを開設し、6月から11月初旬までに80人の患者を治療した。

ファラジェでは、2008年12月に襲撃が発生したことを受けて、医療・心理ケアの提供を始めた。武装勢力に誘拐された後、自力で脱出したり、解放された子どもたち100人以上のケアを行い、宿泊場所や遊ぶ場所を提供し、MSFの心理療法士が個別サポートにあたった。このプログラムは現在、別の援助団体に移譲されている。

ファラジェ病院への支援は現在も続けており、これまでにおよそ1万1000人の患者を診察し、産科、小児科、外科、内科で900人を治療した。ここで主にみられる病気はマラリア、腸内寄生虫、皮膚感染である。

【バ・ウエレ地方】

ファラジェの避難民キャンプ。MSFは現在もファラジェ病院の支援を継続している。(2009年5月撮影)
ファラジェの避難民キャンプ。MSFは現在もファラジェ病院
の支援を継続している。(2009年5月撮影)

バ・ウエレ地方のディンギラ地区は、バンダおよびダクワ地区を離れた人びとの主な避難先であり、およそ1万6000人が暴力から逃れてこの地に避難してきた。

MSFは9月初旬に町の病院の支援、およびンゾンゴリア、トンボラ、バンビリの3ヵ所で診療所の支援を始め、暴力の被害者のケアに重点的に取り組んでいる。

MSFはこのほかにも、オー・ウエレ地方、バ・ウエレ地方で合計3万3000人以上の子どもに予防接種を行った。また、ドルマとディンギラで、ビニールシート、毛布、蚊帳、貯水容器などの生活必需品を配布した。


MSFは2008年にウエレ地方で活動を始めた。現在は27人の外国人派遣スタッフと140人のコンゴ人現地スタッフが活動している。

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