中央アフリカ共和国:南西部で深刻な栄養失調が発生
2009年09月30日掲載
経済危機の影響で多数の鉱山業者が失業、人びとの栄養状態に決定的な打撃
現在、中央アフリカ共和国の南西部で、深刻な栄養危機が発生している。この地方の住民の多くが携わる鉱業を経済危機が直撃し、既に極めて脆弱であった人びとに決定的な打撃を与えている。国境なき医師団(MSF)は現地当局からの要請を受けて、この1ヵ月内に南西部のカルノー、ボダ、ノラ、ガンボーラの4ヵ所に集中栄養治療センターを開設し、また同地域で数多くの通院栄養治療プログラムの運営を開始した。MSFが当初行った一連の調査では、いくつかの地域では、重度の栄養失調の割合は緊急事態を示す数値をはるかに上回っていた。1ヵ月半足らずのうちに1,300人以上の栄養失調の子どもがMSFの栄養治療プログラムに受け入られ、そのほとんどが重度の栄養失調であった。
栄養失調の患者の大多数は合併症を併発しており、入院を必要としている。MSFのノラにおけるプログラム責任者、クララ・ドゥラークルはこう説明する。「ボダやノラでは、栄養失調だけを患っている患者を見つけることは難しく、他の病気も併発し重症となってやってくる患者が大勢います。マラリア、下痢、結核、エイズなどの合併症が多く、栄養失調で既に体力の衰えている子どもたちの容態を一層悪化させています。」

MSFがボダで運営する集中栄養治療セン
ターで診察を受ける栄養失調の子ども。
ドゥラークルはさらに続ける。「こうした状況の原因はいくつか挙げられますが、そのひとつはこの地域の大半の人びとにとって主な生計の手段であるダイヤモンドや金の産業に影響を及ぼした経済危機です。」経済危機によって鉱山で働く多くの男性が失業に追い込まれ、収入を失った。さらに、多くのダイヤモンドと金の売買業者がこの数ヵ月のうちに廃業を余儀なくされた。しかしこの地方はもともと、キャッサバを主食とした非常に貧しい食生活や、大多数の人びとは医療を受けられないといった慢性的な問題を抱えており、経済危機はこれに加わった付随的な要因に過ぎない。さらに、すでに雨季に入っているため、マラリアなどの病気にかかる危険性も増している。
この地方の主食はほぼキャッサバが中心であり、肉などその他の基本的な食材は今やダイヤモンドと同じくらいの希少品である。この地域の住民によれば、数年前に盗賊集団が畜牛業者を襲い始めたため、畜牛業者たちが隣国カメルーンへと避難したまま戻らないのが事の発端だという。さらに、医療を受けられる機会が不足していることも、危機的な状況を生み出す要因となっている。診療や医薬品は有料で、人びとにはそれを支払うだけの経済的ゆとりはない。そしてこの状況が、最近になって多くの世帯で収入源が失われたことや多くの診療所が閉鎖されたことによって、さらに悪化している。
ドゥラークルはこう結論づける。「MSFは最も重症な患者の緊急治療を行うためにこの地で活動を始めましたが、背景にはより幅広い対応を必要とするさまざまな問題がまだ残っています。」
MSFは1997年から中央アフリカ共和国で活動している。国内北西部のカボ、バタンガフォ、ボギラ、マルコウンダ、マイティクル、パウア、ボカランガでは現在、暴力の被害を受けた人びとにケアを提供するプログラムを実施している。
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