ジンバブエ:コレラ流行に対するMSFの活動状況-3月6日現在-
2009年03月16日掲載
首都ハラレでコレラが再燃
ジンバブエにおけるコレラの大流行はいまだ終息には程遠い状況である。国境なき医師団(MSF)は首都ハラレで再びコレラ患者数の増加を確認している。これで3週間連続の増加である。「流行の傾向が逆転しているようです。農村部の症例数は減少しているのに対して、首都ハラレでは大流行が再燃しつつあります」とハラレで活動するMSFの緊急対応コーディネーター、マーカス・バックマンは語る。患者数は2月の第3週に12%増加して511人になり、2月の第4週もさらに20%増加して、合計611人となった。心配なことに今週も患者の増加傾向は続いている。ビアトリス・ロード感染症治療病院のコレラ治療センター(CTC)は最近閉鎖されたばかりだが、新たな患者の流入に対応して収容能力を高めるためにこのCTCを再開しなければならなくなった。
「問題は、ハラレ南西部の人口密集地域で水道水の供給状態が悪く、給水制限や完全な断水が続いているということです。約6万5千世帯が安全な飲み水を利用できず非常に危険な状態に置かれています。悪循環を断ち切るために、MSFチームはバケツで汲んだ水の塩素消毒や衛生教育を増やしています。こうした活動を補完するため、罹患者が非常に多い地域で衛生用品キットを配布するつもりです」とバックマンは語る。
幸い、ハラレ以外の地域では状況が改善しているようである。ハラレの南西に位置するミッドランズ州のゴクウェ地域では、MSFチームがハラレでの流行再燃に対応し、現在の体制を監視し、水源の分析などの予防活動を実施しているが、北ゴクウェおよび南ゴクウェの両地区ともに患者数は全体的に減少している。クウェクウェ市でも状況は同じで、前の数週間と比較して患者数は減少傾向にあり、現在のところ状況は落ち着いているようである。しかし農村部のいくつかの地域では、今なお新たな症例の報告が続いている。現状への対応として、MSFチームはクウェクウェ市で大流行が発生した場合の対策計画に基づいて活動を続けている。
チマニマニ、ブヘラ、ビキタ、グトゥといった東部の郡でも、MSFチームはコレラ症例数の大幅な減少を確認しているため、6ヵ所のコレラ治療ユニット(CTU)を保健省に引き継ぎ、1ヵ所を閉鎖した。MSFは他にも診療所2ヵ所で有償スタッフの数を減らしている。こうした郡ではMSFの活動は終息に近づいているようであるが、一方、ムタレ市では最近新たに活動が始められた。したがって状況はまだ安定していない。
マスビンゴ州ではMSFは症例数の大幅な増加を確認していないが、一部の地域では今もCTUでの治療が続いている。教師のストライキで数週間閉鎖されていた学校が再開され始めているため、MSFは学校にも注意を払っている。MSFは2月20日にマスビンゴ州刑務所の状況を確認したが、ここでは活動再開の必要はないことが分かった。南アフリカとの国境近くにあるベイトブリッジ町の全域では、この2週間、コレラによる新しい入院患者は報告されていない。MSFはさらに状況の監視を続けるつもりである。
MSFが治療した患者総数(2月末現在):5万5333人
世界保健機関(WHO)の公式発表(3月5日現在):累積症例数8万7998人、累積死者数3975人
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