マラウィのコレラ、大雨で悪化
2009年02月16日掲載

コレラ患者を診察するMSFスタッフ。
マラウィで発生したコレラが悪化しており、感染者の数は1月にはそれまでの2倍以上にふくらんだ。発生当初からの累積で感染者は1142人、死者は39人となった。その数字はさらに増え続けている。
今回のコレラ感染は11月17日に首都リロングェで発生した後、粗末な下水設備と雨期の洪水によって状況は悪化し、人口密度が高く水道設備のない都市部の2つのスラムで急速に広がった。現在コレラは国土の30パーセント以上の地域に広まっており、リロングェとその周辺で最も感染者が多い。
「コレラ感染者1000人以上のうち、39人が死亡しました。流行は広まり続け患者数が増加しており、非常に深刻な状況です。連日雨が降り、清潔な水を入手できない人々は、沼やスラムの井戸といった汚水に対して無防備な水源から未処理の水を飲んでいます。マラウィは世界の最貧国の1つであり、水と衛生状況のレベルは非常に低いものとなっています。さらに、洪水によってトイレが水浸しになり、下水と飲料水が混ざっています。」国境なき医師団(MSF)のマラウィにおける医療コーディネーターであるモーゼス・マザクワ医師はこう述べる。
MSFチームは、最も感染率の高いリロングェにおいて隔離施設と簡易トイレの設置に協力しているほか、コレラ患者用の特別ベッドと治療のためのビニールシートを寄付した。
モーゼス氏は、「マラウィ当局は、感染の拡大を阻止するため最大限の努力をしていますが、非常に困憊しています。この国では、順調な時でも深刻な医療従事者の不足に悩まされているため、コレラの発生で、元から基盤の弱い医療システムと過労状態の医療スタッフには、大変な負担がかかっています。」と続けた。
コレラはマラウィの風土病であるが、1000人もが犠牲になった前回の大流行から8年が経過しており、コレラへの対応法についての「記憶」はほとんど忘れられている。そのため、MSFの医療スタッフは集中的に看護の研修とマラウィ人看護師への指導を行うほか、能力を高めて今回の流行に対応できるよう、看護活動を支援している。
モーゼス氏はこう言い加えた。「皆がこの病気のことを忘れてしまっていたため、拡大が早まりました。現在マラウィには、深刻なコレラ大流行に対応するための研修や経験を積んだ医療スタッフが十分にいません。コレラが大流行した際には、時は命なり“Time is life”と言われるように、迅速な対応が不可欠ですが、感染者がクリニックに行くのが遅すぎます。また、埋葬前に死体を洗う、感染者の看病やお見舞いをする、葬式で一緒に食事をするなどの文化的習慣が続いていることも、感染者の増加に影響しています。」
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