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エチオピア:食べ物を求める人々

2008年09月17日掲載

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ここ4ヵ月にわたって、エチオピア南部で4万人近くが、国境なき医師団(MSF)の栄養治療プログラムを通じて栄養治療食や栄養強化食を受け取っている。人びとは今なお食べ物を求めて栄養治療センターに押しかけている。

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MSFはエチオピア南部のオロミヤ州や南部諸民族州で、重度の急性栄養失調に苦しむ2万4千人を栄養治療プログラムに受け入れてきた。患者はほとんどが幼い子どもだが、もう少し大きな子どもや大人の割合が依然として高い地域も存在する。5才以上の子どもの割合は平均して10人に2人である。MSFは、デュナ、シダマ、ゲデオ地区のように必要な地域で新たにプログラムを開始し、また患者数が減った地域では栄養治療センターを閉鎖するなどして、栄養治療活動を常に状況に合わせて修正している。ある地域では、人びとは自分たちの畑から採ったばかりのまだ青いとうもろこしを食べ始め、他の地域ではあと1~2ヵ月は待たなければならない。MSFはまた、エチオピアの首都アジスアベバの北西に位置する、アファール州のテルでも栄養治療プログラムを開始した。これらの地域では、ハンガーギャップ(端境期の飢餓)もまだ始まってもいないのに、5才未満の子どもの9%が重度の栄養失調に陥っている。エチオピア全体で60ヵ所以上あるMSFの栄養治療センターでは、重度の急性栄養失調に苦しむ患者に対し、医療ケアの提供や栄養治療食の配給を行っている。これらのセンターのうち数ヵ所では、栄養失調から来る合併症を併発した患者に対し入院治療を行うことができる。患者の大半は数週間で退院し、栄養治療食と必要な薬を自宅に持ち帰り、経過観察のために毎週栄養治療センターに通う。

3千トンの食糧

MSFのエチオピア南部における栄養治療活動の緊急コーディネーター、レンゾ・フリッケは説明する。「我々は5月中旬に援助活動を開始し、できるだけ早くたくさんの栄養治療センターを開設することに注力してきました。重度の栄養失調に陥った子どもたちが大勢やってきました。先月あたりから、重度の栄養失調に対するMSFの活動の必要性は、ほとんどの地域で次第に少なくなってきました。最も危険に瀕している子どもたちへの治療は効果をあげ、中程度の栄養失調児への活動を開始したことから、新たな重度の栄養失調の発生は抑制されています。」26ヵ所の栄養治療センターでは、中程度の栄養失調の子どもたちも受け入れている。栄養を強化した小麦粉2500トン、200トン以上の油、300トン以上にのぼるレンズ豆、トウモロコシ、砂糖などその他の食料が現地に送られ、MSFチームが直接配給している。より多くの人びとをMSFのプログラムに受け入れられようになったので、この食料の配給は人びとの間に大きな希望をもたらしている。5才未満の子どもの3分の1が中程度の栄養失調になっている地域もあるため、これは重要なことである。

栄養治療センターに押しかける人びと

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南部諸民族州のツントで、チームが「穏やかな日」だと思うのは、栄養治療センターに詰めかける人びとの数が千人に満たない日だ。過去には2千人ほどが押しかけて来て、チームは群集の中で事故が起こるのを避けるため活動を停止せざるを得ない日もあった。各チームは集まってきた大勢の人びとを整理し、スクリーニング作業の負担を今以上に増やさないための新たな方法を試行中である。中にはMSFの基準に該当して食べ物をもらえることを期待して、ただ毎日毎日やって来る人もいる。栄養治療センターの医師や看護師の目には、食べ物に加えて医療サービスも不足していることは明らかである。人びとは食料も買えなければ薬も買うことができない。寄生虫病や下痢の子どもが多く、栄養失調の大人の多くは慢性疾患も併発している場合が多い。

大勢の中の1人、ボガレシュの例

ツントから数十キロ離れた所にあるムジュラでは、栄養治療センターの前に人びとの列が数百メートルにわたってできている。ここでは、中程度の栄養失調児を対象とした活動が始まったばかりであり、重度の栄養失調の患者数も多いままである。この地域では、患者の4分の1が5~14才の子どもであり、12%が大人である。5人の子どもの母親であるボガレシュは、初めて栄養センターを訪ねた。近所に住む人から、センターで食べ物が貰えるから行くように言われたのだった。彼女は関節炎を患っているため、動けるようになってから来た。ボガレシュは149センチの身長に体重はわずか30キロだ。栄養基準に照らすと、完治したと判断されるには、あと10キロは体重を増やさなければならない。プログラムの治療を受けている間、彼女は5キロの小麦粉、1リットルの油、1日2食の治療食を受け取ることになる。彼女は、それまで食べ物や財政的援助を直接受けたことは一度もなかったが、隣人が緊急援助配給により50キロの小麦粉を受け取り、数日前にコップ3杯の小麦粉を彼女にくれたのだ。わずかな量ではあったが、この助けはありがたかった。この地方の市場でのこの小麦粉の価値は、男性1人が農場で1日働いて得る給料の5ブル(米50セント、約50円)より高いからである。

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