マラリア:予防も治療もできる病気が、なおもシエラレオネでは死につながる
2008年05月01日掲載
シエラレオネでは、マラリアが蔓延している。5才未満の子どもの死因の1位であり、国のほとんど機能していない医療体制や家族に大きな負担を引き起こしている。
マラリアは予防も診断も、治療も可能である。迅速診断検査を用いれば、赴くことが困難である遠隔地でも、簡便かつ効果的に診断できる。わずか3日間で効果があるアルテミシニンと他の抗マラリア薬の併用療法(ACT)は、保健省が5才未満の子どもと妊婦に無料で提供しているはずである。それなのに、なぜシエラレオネでは未だに多くの人びとがマラリアで命を落とすのだろうか。
シエラレオネにおけるMSFの活動責任者、ヴィルミエケ・ヴァン・デン・ブロークは語る。「シエラレオネの人びとは非常に貧しく、保健省が5才未満の子どもと妊婦に無料でACTを提供しても、登録費用や医師による診察料、ACT以外で必要になる医薬品の費用などが負担できないのです。」
「もう1つの問題は、交通手段が整備されず道路事情も劣悪であるため、人びとは地方の医療拠点や診療所に行くために、数キロの道のりを徒歩で通わなければなりません。雨期には完全に孤立する村もあります。」
MSFは、現在はボー地区とブジェフン地域で試験的に行っている地域社会向けの新たなマラリア治療プログラムで、この問題に対処している。各地域から「地域医療ボランティア」を2人選出してもらい、MSFはボランティアに、簡易診断検査やACTを用いた、合併症を伴わないマラリアの症例の診断法・治療法についてトレーニングを行う。
トレーニングを受け、MSFから配布された医療キットを用いることにより、ボランティアは最も感染の危険性が高いグループである5才未満の子どもと妊婦に対して、合併症を伴わないマラリアの診断・治療ができるようになる。
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