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中央アフリカ共和国:「市民が戦闘に巻き込まれています」- 活動責任者へのインタビュー -

2007年02月05日掲載

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焼き払われたビラオ近郊の村

中央アフリカ共和国(CAR)の北部では2006年半ば以降、暴力の規模と激しさが著しく増しており、一般市民が多数の武装勢力からの十字砲火に晒され深刻な影響を受けている。さらに最近では、北東部のバカガ州も暴力に巻き込まれている。国境なき医師団(MSF)は、チャドとスーダンのダルフール地方に隣接するこの遠隔地域において最初に活動を開始した国際援助団体であった。辞任するMSFの活動責任者であるHeinz Henghuberに話を聞いた。

Q. 昨年末には事態はどのように進展しましたか?
A. 10月末に、新たに組織された武装勢力がバカガ州のいくつかの主要都市を支配下に置き始めました。12月になって、政府が全地域を奪還したと発表されました。問題は人道的状況に関する情報が何もなかったことです。複数の人道援助団体が同地域の住民のニーズを調査しようとしましたが、この試みは1ヵ月以上にわたって政府に阻止されました。12月半ばになって、MSFはようやく同地域の住民に接触することを許されたのです。
Q. どのような人道的状況にあるのですか?
A. バカガ州の市民はいずれか一方の勢力を支持しているとの疑いをかけられ、戦闘に巻き込まれています。武装勢力間の武力衝突の結果、村全体が略奪や焼き討ちに遭っています。私たちは200戸以上の家屋が焼かれているのを見つけました。人びとは、いずれかの武装勢力から報復を受けるのではないかと恐れています。ほとんどの住民が村から避難することを余儀なくされ、約1万人から1万5千人が森林に身を潜めています。森林に逃げ込んだ人びとは、最も原始的な生活環境の中で何とか生き抜こうとしています。
同州全体で3万5千から5万5千いるとみられる人びとの大半が、医療を一切受けられない状況にあります。簡易診療所はもぬけの殻となっており、わずかにいた医療従事者もほとんどが同地域から避難しています。通常ならばバカガ州に送られてくるはずのわずかな医療物資も、戦闘が勃発して以来、大半の地域に届いていません。
Q. MSFはどのように対応していますか?
A. 短期的な初期対応として、移動診療チームが州都ビラオ周辺の約6ヵ所を訪問し、1日に100人に及ぶ患者を治療しています。主な健康問題はマラリアです。同地域では最大10ヵ月も雨季が続くため、マラリアが特に風土病となっています。しかし移動診療チームは、急性呼吸器感染症や下痢性疾患にも遭遇しています。これは、人びとが悪条件の中で生活していることの表れです。また、私たちは避難民に緊急援助物資を配布しました。夜の厳しい寒さをしのぐための毛布、マラリア感染予防用の防虫剤を染み込ませた蚊帳、そして、森林で生活する人びとの住環境と衛生状態を改善するためのプラスチックシートと石けんです。
州都ビラオ周辺での援助にくわえて、現在、ビラオから約200km西にあるGordil地域にも活動を拡大しています。この地域の森林に身を隠している人びとにも救援物資を配布しており、また、医療ケアを必要とする人に移動診療チームが治療を施しています。

 

Q. バカガ州は一部を政府が、一部を反政府勢力が支配しています。住民やMSFの活動にとって、それはどのような意味を持ちますか?
A. 先ほどもお話ししたとおり、人びとは戦闘に巻き込まれています。実際にはどちらの側にもついていなくても、政府か反政府勢力のいずれかを支持しているのではないかと疑われる可能性があります。ある意味で、MSFにも同じ疑いがかけられています。MSFがどちらの味方でもないことを皆に信じてもらい、常に中立の立場にあると見なしてもらうのは至難の業です。中立であるということは、援助を必要とする人びとへのアクセスにおけるMSFの大原則であり、これを理解してもらえなければ、安全に活動を行うことができません。
そこでMSFスタッフは、すべての側、すなわち村長、武装勢力の代表者、政府関係者、地元住民に対して、MSFは政治・宗教・民族的所属にかかわらず最も脆弱な立場に置かれている人びとをまず援助していること、そして、純粋に医療ニーズに基づいて援助活動を行っていることを繰り返し表明しています。結局、重要なのは私たちの公平で中立的な行動です。優れた医療プログラムこそが私たちの身の安全を確保する最善の手段なのです。

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