カタンガ州シャンワナ村にて新規プログラムを開始
2006年09月21日掲載
「最初のトラックが到着した時は、それはもう大変な盛り上がりでした。」
コンゴ民主共和国(DRC)の南東部では、繰り返される争いのたびに、多くの人びとが避難を強いられてきた。現在カタンガ州シャンワナ村周辺は、静けさを取り戻している。国境なき医師団(MSF)のプログラム責任者、Ineke Swaansが現地の最新情報を伝える。
コンゴ民主共和国(DRC)南東部から戻ったばかりの、MSFのプログラム責任者、Ineke Swaansは語る。「人びとは、かつて自分たちの家があったところに戻り、そこに再び自分たちの居場所を築こうとしています。」
この地方の多くの住民は、政府軍と反政府勢力の武力衝突が繰り返されるたび、避難を強いられてきた。多くの人びとは、反政府組織であるマイマイ派により何年もの間森の中に監禁されていた。2005年11月に軍事攻撃が始まると、軍がこの地域を支配下におさめ、捕虜の一部を監禁し続ける一方、捕われていた人びとの一部は逃げ出した。MSFは2006年5月、シャンワナの村でプログラムを開始した。
Swaansは述べる。「兵士は全員去り、多くの人びとがすでに自分たちの村に戻っています。そこには何もありませんでした。すべて破壊されていており、建て直す必要があります。私たちは村の人びとと一緒に、橋を復旧し、草に深く覆われた道路を整備しました。でも、彼らの住居は破壊され、残っているのは基礎部分だけであることもしばしばです。6ヵ月ほどして雨季が終わると、レンガを作り始めることができます。それまでは、小さな石で住まいを造るしかありません。人びとは草や小枝で壁や天井を補強し、雨をしのいでいます。」
歌の練習
森の中で捕われていた人びとのほかに、ドゥビエやさらに北に避難していた人びとも、自分たちの村へと戻った。「人びとは少しずつ自分たちの生活を取り戻し、田畑での作業を始めています。でも、道具は盗まれてしまい、蒔く種もありません。最近になって、小さな市場が立つようになりました。7月の終わりに最初の露店が立つと、4週間後には10店近くまで増えました。人びとは平日に合唱の練習をしており、日曜には世界一の歌声を聞かせてくれます。建物らしき建物はひとつもないため、これらすべてが野外で行われています」
最も急を要するニーズ
「MSFは医療ケアを行っており、最も急を要するニーズにの多くについては、チームがすでに取り組んでいます。私たちはシャンワナ村周辺の4ヶ所の診療所を中心に活動し、主にマラリアや寄生虫、呼吸器感染症の治療を行っています。私たちは1回目のはしかの集団予防接種を行いましたが、続々と人びとが村に到着しており、またすぐに2回目の集団予防接種をする必要があります。公衆衛生は大変重要であるため、私たちは洗濯設備を設置しており、今後はトイレを掘る予定です。また、井戸を掘って人びとがより清潔な水を利用できるようにする計画もあり、来週にかけて蚊帳と石けんを配布する予定です。」
回復する力
「多くの人びとは心に傷を負っています。暴力に直面したのです。人びとは自分たちが発言できない、あるいは自分たちの声が届かない、そう思っているように感じられました。彼らの声を届かせるためには、助けが必要です。この地域の人びとは、少なくとも5~10年もの間、予防接種を受けていません。教育を全く受けていない世代もいます。男性も女性も、そして子どもたちも、虐待を受けました。何年にもわたって激しい抑圧を受けたため、回復する力が衰えてしまったのです。それでも人びとは立ち直り始めています。自分たちにできる限りのことをしているのです。」
希望を見出す
「カタンガ州はかつて、ナッツの生産地として有名でした。たくさんのトラックがピーナッツを積みにやって来る、交通量の多い地域だったのです。建設資材や医薬品を積んだ最初のMSFのトラックが到着した時は、特別な瞬間でした。それはもう大変な盛り上がりでした。「道路が開通したぞ!」みんな、戦争や暴力にうんざりしていたのです。みんな、平和が続くよう願っています。MSFがここにいることで、人びとは希望を見出しています。私たちの存在が、大切な意味をもっているのです。」
関連情報
- 2009年12月1日
- コンゴ民主共和国(DRC)/コンゴ共和国:コンゴ共和国北部で苦難に耐える数千人の難民
- 2007年2月22日
- コンゴ共和国:コレラ流行の最新情報
- 2007年1月19日
- コンゴ共和国:憂慮すべき衛生状態で暮らすプール地方の住民 ―MSF、コンゴ政府に対応を求める-
- 2007年1月11日
- コンゴ共和国:医療ケアが必要なプール地方の状況
- 2006年1月27日
- 略奪および脅迫事件発生のため、コンゴ共和国における活動を一時中止−援助活動従事者の安全確保を武装グループに要求−















