子どもたちの未来のためにできることがある

長年の紛争で荒廃する南スーダン。国連機関の推計によると、子どもたちの10人に1人は、5歳の誕生日まで生きられません。その原因の多くは、予防も治療もできるはずの病気。子どもたちの未来を奪っているのは、ごく基礎的な医療の不足なのです。
国境なき医師団はこの地で、多くの幼い命を危機から救うために全力を尽くしています。

South Sudan Aweil Hospital Project

4歳の息子が昏睡状態に……治療を求めて母は歩いた

© Diana Zeyneb Alhindawi

母親のアクオットさんは、途方に暮れていました。地域でマラリアが流行する中、子どもたちが高熱で苦しみ出したのです。特に具合の悪い長男アゴク君(4歳)を連れて向かった近所の保健センターは、なぜか閉鎖されていました。
実は、このセンターにはマラリア治療薬を点滴できる医療スタッフがおらず、経口薬は品切れ。「マラリア患者が押し寄せても何もできない」と、閉鎖してしまったのです。次に近い公営診療所までは徒歩で2時間。そこに薬がある保証もありません。町の民間病院は医療費が高額。下の双子のきょうだいも病気ですが、3人分の薬代を払う余裕はありません。アクオットさんは心を決め、ぐったりしてしまった長男だけを抱き、町へ向かって歩き始めました。

幸い、アクオットさん親子は途中で国境なき医師団の移動診療車に出会い、アウェイル病院に搬送され、無償で治療を受けられました。マラリアによる昏睡は脳に後遺症を残す恐れも。アゴク君は重度の貧血にも陥っていて、一刻も早い治療が必要でした。
南スーダンでは、アゴク君のようなケースが珍しくはないのが現状です。医療が不足するこの地域では、多くの幼い命が、今この瞬間も危機に直面しているのです。

“子どもは小さな大人ではない”

世界中どこでも、危機的状況下でまっさきに命の危機にさらされるのは、子どもたち。子どもは小さな大人ではありません。生理や代謝、精神面の発達も、成人とは機能が違っています。特に5歳未満の乳幼児は、感染症や栄養失調など、日本では予防や治療が可能な病気によって、その未来を奪われているのが現状なのです。
国境なき医師団は、さまざまな専門医療で、多くの子どもたちの命を守る活動に取り組んでいます。

“南スーダン アウェイル病院支援プロジェクト”にご協力を

いまなら助けられる、小さな命。

国境なき医師団への寄付は寄付金控除の対象になります

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「支援対象」から「南スーダン アウェイル病院支援」をお選びください。

目標金額に達した時点で、寄付の受付を終了致します。
2017年12月31日までに470万ユーロ(約5億8000万円)の支援を目指しています。※1ユーロ=123.4円換算

“南スーダン アウェイル病院支援プロジェクト”とは?

目標額470万ユーロ、日本からのご支援を募っています

長引く内戦による深刻な医療不足に苦しむ南スーダン。国境なき医師団は3000人以上のスタッフを配置し、各地に援助を届け続けています。

北バハル・エル・ガザル州の州都アウェイルにあるアウェイル病院は、州の全住民約120万人に対応する、たったひとつの2次医療病院。国境なき医師団は2008年から小児科と産科の支援を行っています。目的は、世界水準からみても非常に高い妊産婦と乳児の死亡率を下げることと、マラリア流行のような緊急事態への対応です。
2016年夏には大規模なマラリア流行が起こり、重症小児患者だけで7700人以上を治療しました。

IN AWEIL医療が足りない… 患者さんが直面する危機

© Diana Zeyneb Alhindawi

マラリアで高熱にうなされる8歳のアドゥーちゃんと、見守るお父さん。遠い村から、娘の治療を求めてアウェイル病院にたどりつきました。近所の診療所にはマラリア薬の在庫がなかったといいます。

© Jean-Christophe Nougaret/MSF

1歳のガラン君は栄養失調で危険な状態でした。お母さんは息子を助けたい一心で、車で2時間以上かかる道のりを越えてきました。重度栄養失調の治療が受けられる病院は他にはなかったのです。

© Jean-Christophe Nougaret/MSF

新生児室で治療を受けるまだ生後4日のモウ君の容態は、峠を越えたようです。車で2時間かけてこの病院にやってきたというお母さんも、もう大丈夫と安心した様子でした。

高まる医療ニーズ、支援増加が必要に

このアウェイル病院の母子保健医療プログラムでは2017年には約1万2000件の入院治療、8500件の小児マラリア重症患者、5000件の分娩介助など、ニーズの大幅な増加が予測されています。昨年度の実績を上回る援助計画となり、資金増が求められているのです。そこで、活動予算710万ユーロのうち、470万ユーロ(約5億8000万円)を国境なき医師団日本から送ることを目標に、募金活動を開始しました。
一人でも多くの命を救うために、どうかご協力のほど、よろしくお願いいたします。

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あなたの寄付でできること

  • 3,000円で

    はしかの予防接種ワクチン120人分

  • 10,000円で

    栄養治療食300

  • 50,000円で

    抗マラリア治療薬120人分

  • 寄付金額は上記以外の金額でもご自由に決めていただけます。

国境なき医師団で活動する小児科医の声

  • “アフリカでは、日本ではもう顧みられないような昔の病気で、たくさんの子どもが命を落としています。この現実が悔しいです。”

    © MSF
    医師
    岩川 眞由美

    1998年から国境なき医師団に参加。イラク、南スーダン、熊本地震被災地など、活動経験多数。

    © MSF 婚約者(?)になった赤ちゃんを抱いて、
    お母さん(右)と。

    アフリカでの活動で、忘れられない患者さんに、臍帯ヘルニアという先天性の疾患をもって産まれた赤ちゃんがいました。日本では救命治療ができる病気ですが、アフリカの病院では、安全に全身麻酔ができるか、傷口を清潔に保てるか、スタッフの人繰りや技術、医薬品の在庫にも不安がありました。

    それでも、できる限りのことをしようと仲間と決断して、この赤ちゃんに手術を行い、助けることができました。無事退院して、毎月どんどん大きくなる赤ちゃんを前に、お母さんは「マユミ、日本に帰っても、この子と結婚しにまた戻ってきてね」と言うのです!驚きましたが、本当に嬉しかった思い出です。

    日本の子どもたちは、適切な予防接種で多くの病気から守られ、またご家庭や社会の「清潔」「衛生」の知識によっても守られています。一方、アフリカでは、日本ではもう顧みられないような昔の病気で、たくさんの子どもが命を落としています。このアフリカの現実が悔しいです。

    国境なき医師団は、世界レベルの最新・最善の小児医療を提供できるよう、改善の努力を重ねていますが、長引く紛争や予想を上回る疾患の増加の際には限界にも直面します。私も、薬が足りなくて十分な治療ができないことを度々経験し、そんなときは「薬」のない医師の非力を思い知らされます。

    私たちの活動は、支援者の方々の寄付に支えられています。本当にありがとうございます。寄付によって、医薬品を調達し、寄付によって、それを輸送することができます。どうぞ、活動にご賛同いただき、ご協力くださいますよう、よろしくお願いいたします。

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  • “日本でなら助かる命、救えるはずのケースに、少なからず直面します。現地の病院では検査もほとんどできず、ポンプ、吸引などの機器も……”

    © MSF
    医師
    南 希成

    2008年に国境なき医師団に初参加し、ナイジェリアでの栄養治療活動に派遣。その後、長野県の病院で勤務を続けながら念願の再派遣が叶い、2014年11月~2015年1月、アウェイル病院支援プロジェクトで活動。

    © MSF 栄養失調の治療を受け、無事に退院となった
    女の子の素敵な笑顔。

    アウェイル病院で診療した患者には、栄養失調だけでなく、マラリア、髄膜炎、結核などの感染症を併発している子どもたちが多くいました。破傷風、狂犬病など、日本ではめったに見られない感染症にも遭遇しました。ほかに百日咳や細菌性髄膜炎など、ワクチンによって予防できる疾患も多く、長引く内戦による医療・保健システムの不備によって、子どもたちの健康が大きく損なわれていることを実感しました。

    日本でなら治療できる、救えると思われたケースも少なからずありました。現地では検査もほとんどできず、酸素や輸液ポンプ、吸引などの機器も十分ではありません。特に重症患者さんの場合がそうです。たとえばけいれんが止まらないケースや呼吸管理が必要なケースは、日本なら集中治療ができますが、現地ではほとんど救命できませんでした。

    日本と比べ、私たちが活動地でできる治療は限られています。それでも1,200gの未熟児で生まれた赤ちゃんが、命をつないで大きくなるのを目の当りにするとき「生命力はすごい」と素直に思わずにはいられません。

    私たちがこうして活動ができるのは、途上国や被災地の人びとに関心を寄せ、その心を託してくださる、皆さまの多大なご支援のおかげです。国境なき医師団の活動に、日本からご理解とご支援をお寄せくださる皆さまに、心より感謝申し上げます。

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目標金額に達した時点で、寄付の受付を終了致します。
2017年12月31日までに470万ユーロ(約5億8000万円)の支援を目指しています。※1ユーロ=123.4円換算

私たちと一緒に声を上げてください

空から見る、アウェイル病院

航空写真で、アウェイル病院が実際にある場所をご覧いただけます(※Google Map上の日本語表記は「アウェル・シビル病院」)。アウェイルの町や周囲の景色から、どうぞ現地の生活を想像してみてください。そして、その町が、日本と同じ地球上にあること……。

国境なき医師団とは

MEDECINS SANS FRONTIERES 1999年 ノーベル平和賞受賞

国境なき医師団は、1971年にフランスで設立された非営利で国際的な民間の医療・人道援助団体です。活動資金のほとんどを民間からの寄付でまかなうことによって独立・中立・公平の立場を守り、1999年にはノーベル平和賞を受賞しました。
シリア、アフガニスタンなどの紛争地や、エボラなど感染症がまん延する地域、東日本大震災などの自然災害の被災地で、緊急医療援助活動を行ってきました。現在、世界約70の国と地域で、日本人医師や看護師をはじめとする3万8000人以上のスタッフが、援助活動を行っています(2015年度実績)。

国境なき医師団 子どもを守る活動の例(2015年実績)

世界約70の国と地域で、例えばこんな医療を提供しました。

  • はしか

    1,537,400に緊急予防接種を実施

  • 栄養失調

    60,500の子どもを治療
    (重度急性患者)

  • マラリア

    2,299,200に治療を提供

活動と財務の詳細を公開しています

活動報告書

国境なき医師団は、活動と財務の透明性と説明責任を重視し、監査法人による厳正な監査を経た会計報告書を含む活動報告書を毎年公表しています。

国境なき医師団の年次活動報告書は公式サイトからご覧いただけます。

2016年度の活動報告書(e-book版)を見る