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マリにおける効果的なマラリア治療へのアクセスの改善

2008年4月発表

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2005年以来、国境なき医師団(MSF)はマリの保健当局と協力して、新たな治療法であるアルテミシニン誘導体と他の抗マラリア薬の併用療法(ACT)を導入し、マラリアとの闘いに取り組んでいる。患者に適切な治療を行う場合、ACTは不可欠である。このため、MSFはマリ南部クリコロ州のカンガバ地区で2段階からなるプログラムを開始した。

第1段階は、カンガバ地区にある地域診療所7ヵ所を通じて、迅速診断検査とACTに基づいた治療を増大することを目標とした。MSFは診療所の医療従事者に新たな治療法のトレーニングを行い、人びとに治療法の変更について告知した。プログラム開始当初から、患者には無料または低料金で迅速診断検査とACTを提供した。しかし、診察や他の治療には依然として治療費を支払う必要があった。地域診療所を訪れる人びとの数は、MSFがプログラムに関わる以前の時期と比較して増加した。しかし、この経験から、患者が治療費を負担しなければならない医療体制を変えない限り、無料または多額の補助金を受けた治療を提供することには限界があることが判明した。

2005年8月から2006年11月までの第1段階で得た成果は、治療の機会が増え、医療ケアの質が改善されたにもかかわらず、地域診療所における受診者数が非常に少数に留まっていたことを示している。医療ニーズ、中でもマラリア関連のニーズに、満足できる形で対応できていなかった。このような中間結果を受け、患者に対する金銭面の障害を軽減するためにプログラムの見直しを行った。

現在も継続中の第2段階では、第1段階で行った援助に加え、医療機関へのかかりやすさを改善することを目的としている。発熱した妊婦の治療を無料に、5才以上の患者が発熱した場合は小額の固定費で総合医療を含む治療を受けられるようにし、また5才未満の子どもの治療は全員無料とした結果、地域診療所の利用者は大幅に増加した。さらにマラリアの流行する雨期に、交通が遮断される地区において、10才未満で合併症のないマラリアにかかった子どもを無料で治療するため、「マラリア・エージェント」として知られる地域職員を選抜し、トレーニングを行っている。

これらの戦略により、MSFとカンガバ地区の保健当局は地域診療所の利用人数を迅速に増加させ、ニーズへの対応を改善することができた。マラリアの罹患率と死亡率が高く、貧困が蔓延している環境では、患者を無料で治療するという手法は、患者の健康を改善する点において、迅速な結果を得る上で非常に重要であると思われる。治療を無料にすることにより、医療機関に対して支給される補助金が、最も弱い立場にいる人びとを含む住民に確実に届くようになるのである。

カンガバ地区での例をさらに拡大し、MSFはマリ国内および他の国において、特に妊婦や5才未満の子どもなど最も弱い立場にある人びとに対して、これらの結果がマラリア撲滅の不可欠な戦略としての無料治療の再考につながることを期待している。

報告書「マリにおける効果的なマラリア治療へのアクセスの改善」本文はこちら
("Améliorer l'accès aux traitements efficaces contre le paludisme au Mali"、1.52MB:仏文40ページ)PDFファイルが開きます