調査報告書ほか
報告書「2011年:ソマリアの危機に対応する活動の軌跡」(2012年1月発表)
長引く内戦、医療制度も機能しない無政府状態が続くソマリアで、世界最悪の人道的危機に直面してきた人びとに、2011年、アフリカ東部を襲った干ばつが追い打ちをかけました。国境なき医師団(MSF)は、危機の震源地であるソマリア中南部の各地と、数多くの人が逃れてくる隣国ケニアやエチオピアの難民キャンプで医療援助にあたっていますが、活動を展開するための武装勢力との交渉は難航し、幾多の困難に直面しています。本報告書では、2011年5~12月期の活動を総括するとともに、4~11月末時点までの資金の使途と2012年上半期の支出予算の概要を掲載しています。
報告書「還暦を迎えた難民条約」(2011年12月発表)
2011年は国連難民条約の採択60周年。現在、世界には約1510万人の認定を受けた難民がいます。しかし、法的庇護(ひご)と援助の不足から、いまも厳しい状況が彼らを取り巻いています。20年近くキャンプで暮らし、将来の見通しもたたない人、中東諸国で起きた民主化運動の影響で出稼ぎ先から避難したものの、祖国にも帰れない外国人労働者……。彼らは何を思い、私たちは彼らに何ができるのでしょうか。その声を背景とともにお伝えします。
報告書「闇の中から」(2011年10月発表)
世界で毎年13万人の子どもの命を奪う小児結核は、顧みられない病気の1つです。 子どもの死因の上位10位に入っているにもかかわらず、成人と比べて診断が難しく、薬も限られているなど、既存の結核対策で出遅れた分野となっています。しかし、子どもの結核は一般住民内の結核抑制状況の指標となるほか、将来の感染拡大を防止するためにも、結核対策策定にあたってこれまで以上に子どもの治療を視野に入れることが求められています。国境なき医師団(MSF)は現状を小児結核患者のマネジメントガイドとしてまとめるとともに、臨床、研究開発、政策担当に向けた提言を盛り込みました。
報告書「薬価引き下げの謎を解く(第14版)」(2011年7月発表)
国境なき医師団(MSF)は、例年発表している報告書「薬価引き下げの謎を解く」の最新版(第14版)をこのたび発表しました。本報告書では、HIV/エイズ治療に用いられる様々な抗レトロウイルス薬(ARV)の製品情報や価格の動向に関する最新の状況を報告しています。さらに、小児用薬剤の開発や、ARVの利用拡大に伴って浮上している新たな問題についてもまとめています。現在、製薬各社は、中所得国への薬価優遇の取り止めを打ち出しており、多くの人びとが治療を受けられなくなる危険性が憂慮されています。
報告書「ケニア:受け入れの限界──ダダーブにある世界最大の難民キャンプからの報告」(2011年5月発表)
ケニアにあるダダーブ難民キャンプは、20年前に9万人のソマリア人難民を受け入れるために建設されました。現在ここでは35万人以上の難民が生活し、キャンプに入りきれない3万人以上が周辺に一時しのぎの小屋を作って暮らしています。いまなお新たな難民が到着していますが、2008年に最後の用地が使用されて以来、キャンプの拡張は停止。現地で14年間活動してきた国境なき医師団(MSF)は、難民とキャンプの危機的な状況を訴え、事態の改善を呼びかけています。
報告書「HIV/エイズ:最善の治療をめざして」(2011年5月発表)
抗レトロウイルス薬(ARV)治療の進展で、HIV/エイズは“共生可能な病気”となり、多くの患者の生活の質は劇的に向上しました。現在、世界保健機関(WHO)は、最新の治療指針として、より耐性の高い抗レトロウイルス薬(ARV)を使用した早期治療を推奨しています。この治療指針は、患者にとって有益であるのはもちろん、HIVの感染拡大を抑止する効果が期待され、社会にとっても有益なものです。しかし、多くのHIV/エイズ患者を抱えるアフリカの国々は、治療指針に前向きな姿勢を見せているにもかかわらず、国際的な支援機関からの資金援助を得られず、計画の実施に至っていません。この報告書の中でMSFは、まん延するHIV/エイズへの世界的な対策として、各国政府と支援金拠出機関に対し、資金援助を継続するよう呼びかけています。
報告書「アフリカで重症マラリアから命を救う:効果的な治療薬への切り替えを」(2011年4月発表)
2010年にアフリカで実施された臨床調査の結果、重症の小児マラリア症例の治療にアーテスネート注射薬を用いることで、より多くの命を救えることが実証されました。世界保健機関(WHO)は4月に重症マラリアの小児患者の治療にアーテスネート注射剤を用いた治療を推奨するとし、マラリアの治療ガイドラインの変更を発表しました。この新しくより効果的な治療法によって、マラリアが蔓延するアフリカでより多くの命を救うことが期待されます。しかし、この効果的な治療法をアフリカ各国で実際に導入するには、各国が新しい治療法に切り替えるための具体計画や、資金拠出機関からの資金面での支援などが必要とされています。MSFはこの報告書で、アーテスネートを用いた治療の優位性や、この新しい治療法の導入における課題について説明しています。
報告書「薬剤耐性結核:治療を阻む薬の価格と限られた供給」(2011年3月発表)
従来の薬が効かなくなる薬剤耐性結核(DR-TB)には年間44万人が感染し、15万人が命を落としています。しかし、薬剤耐性結核の治療に現在用いられている薬は、長期間にわたる大量の服用が必要で、重い副作用を伴う旧来のものであり、新しくより低価格の薬の開発に向けた取り組みは大幅に遅れています。MSFは「世界結核デー」を機に、薬剤耐性結核の治療薬の現状を明らかにする報告書を発表しました。この報告書では、薬剤耐性結核の治療の障壁となっている既存薬の高い価格や品質の問題、限られた薬の供給元などを詳細に報告しています。
報告書「ハイチ:大地震から1年」(2011年1月発表)
この「ハイチ:大地震から1年」の報告は、ハイチ大地震緊急援助活動のためにMSFに寄せられた資金が、地震発生から1年の間にハイチの人びとのニーズに応えるためにどのように使われたかを、一般社会や、ハイチの人びと、そしてMSFの支援者に詳しく伝えることを目的としています。また、MSFが活動を展開するにあたって行った選択、直面した課題、得られた教訓、そして将来に向けての計画と展望の概要をまとめました。
報告書「ガザ、10年の活動の記録」(2010年12月発表)
ガザ地区でMSFが活動を開始してから10年が経過しました。暴力の連鎖と経済封鎖に苦しむ人びとが置かれた状況、その時々の変化に寄り添ってきたMSFの活動について報告書にまとめています。
報告書「MSFのモザンビークにおけるHIV/エイズ治療:2001-2010」(2010年11月発表)
MSFは、2001年から2010年の間に、モザンビークでで20万人以上のHIV陽性患者を治療してきました。しかし、現場にはいまだ多くの課題が残されています。この報告書では、10年間の成果を振り返りながら、同国の治療現場に立ちはだかる障壁について、人材の不足、適切な医療施設の不足、そして服薬治療の中断の3点を中心に説明しています。
報告書「二重感染との闘い:スワジランド農村部のHIV感染率の高い環境における結核治療──2008年1月-2010年6月」(2010年11月発表)
2007年11月にスワジランド政府と覚書を交わして以来、国境なき医師団(MSF)はシセルウェニ地方における治療拠点の分散化と、HIV/エイズと結核治療を統合した治療体制を推進してきました。その結果として1ヵ月にHIV検査を受ける人の数は、この1年半で3倍以上になりました。健康教育や患者同士が支えあうモデルも導入され、今後の発展が期待されています。直近の2年半にわたる活動の中間報告をお届けします。
報告書「三重苦の犠牲者」(2010年7月発表)
コロンビアでは40年以上にわたる内戦が続き、人びとは暴力による直接的な被害と社会的な偏見、政府機関からの放置という三重苦を余儀なくされています。本報告書では、MSFが心理ケアを提供している同国南部にあるカケタ県の人びとの証言をもとに、この三重苦の影響が精神面の健康状態に深刻な影響を及ぼしている事実を指摘しています。
報告書「エイズ治療の遅れ、延期、拒否が及ぼす10の結末」(2010年7月発表)
世界基金や米国大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)などの国際的な資金拠出機関が、エイズ対策支援金の削減や凍結を決定する動きが相次いでいます。エイズ治療に対する援助額の減額により、エイズ治療の現場では治療を開始できる患者数の制限や、治療薬の供給の中断などの事態が既に発生しています。この報告書では、各資金拠出機関のエイズ対策に向けた援助額の状況と、エイズ対策の支援金の減額が患者に及ぼす10の結末を説明しています。
報告書「薬価引き下げの謎を解く」第13版(2010年7月発表)
国境なき医師団(MSF)は、例年発表している報告書「薬価引き下げの謎を解く」の第13版を発表しました。本報告書では、HIV/エイズ治療に用いられる様々な抗レトロウイルス(ARV)薬の製品情報や価格の動向に関する最新の状況を報告しています。さらに、それぞれの薬に関する特許の取得状況や小児用薬剤の有無についてもまとめています。
報告書「ハイチ地震後の緊急援助」(2010年7月発表)
1月12日にハイチで大地震が発生してから6ヵ月目にあたる7月12日を前に、国境なき医師団(MSF)は、報告書「ハイチ地震後の緊急援助」を発表しました。
この報告書では、震災直後からこれまでにない規模で展開してきた活動の経緯を数字で明確に説明し、いまだ劣悪な環境での生活を余儀なくされている被災者たちの現状や、今後数年にわたってMSFが現地で続ける予定の援助計画の詳細を説明しています。
報告書「立ち止まれない:HIV/エイズ治療格差が広がるアフリカ」(2010年5月発表)
この報告書では、アフリカのサハラ砂漠以南に位置する8つの国の状況を分析対象とし、金融危機などを経て各国からの支援金が減るなか、これまでに順調だったエイズ関連の病気への取り組みが弱体化し、多くの人びとが命を落とす危険性を指摘しています。MSFは、HIV/エイズ治療への壊滅的な打撃を回避するため、各国政府と支援金拠出機関に対し、資金援助を継続するよう呼びかけています。
報告書「開発途上国へ最高のワクチンを-ワクチンの普及と研究開発の概略」(2010年4月発表)
国境なき医師団(MSF)とオックスファム・インターナショナルは5月に共同報告書を発表し、最貧国の子どもたちの命を守るワクチン普及への国際的な取り組みが、急激な資金不足と高いワクチン価格によって阻まれている現状を警告しました。新種のワクチンが開発途上国に届くまでには何年もの時間を要し、また多くの場合途上国のニーズや条件に適していません。本報告書では、ワクチン開発の現状と安価なワクチンを開発する新たな方法について説明しています。
報告書「トルクメニスタン:不透明な医療制度」(2010年4月発表)
MSFは2009年12月にトルクメニスタンでの活動を終了することを決定しました。この報告書では、10年にわたる同国での活動経験に基づき、政府当局による医療データの改ざんや日常的な医療過失、結核や性感染症といった感染症の蔓延の否認など、医療制度上の諸問題を指摘しています。トルクメニスタンにおける保健医療の問題点を浮き彫りにすることで、生命の危機にさらされた人びとに光を当て、同国で活動する国際援助機関に対して懸念を提起することを目的にしています。
報告書「アフガニスタン-人道援助活動への回帰-(邦訳)」 (2010年3月発表)
人道援助活動は、国家戦略から名実ともに自由であって初めて可能になります。紛争地においては更に、開発援助からも独立している必要があり、アフガニスタンはその典型例です。これらを混同しかねない一連の見解に対し、MSFはニーズに基づいた人道援助活動と、目標に基づいた戦略的援助の峻別を説く報告書を発表しました。また、紛争地において、政府や資金拠出機関からの助成金を受けずに活動することは何を意味するのか、なぜ、そうあるべきなのか。ここに改めて、独立・中立・公平な立場からの人道援助活動の本質を訴えます。
報告書「性暴力と移民:モロッコで窮地に陥ったサハラ以南アフリカ諸国出身女性の隠された現実」(2010年3月発表)
MSFは、EUの移民・難民抑制政策の結果、サハラ以南アフリカ諸国から脱出する移民たちの中継地、モロッコ国内において逗留を余儀なくされている人びとが増えていることを確認しています。 本報告書では、非合法な移民として特に弱い立場におかれた女性たちが性暴力の被害に直面している現実を、証言とともに取り上げています。 MSFは、モロッコ政府とEUに対し、この問題に関して至急に対策を講じるよう訴えています。
報告書「薬価引き下げの謎を解く」第12版(2010年1月発表)
国境なき医師団(MSF)は、例年発表している報告書「薬価引き下げの謎を解く」の第12版を発表しました。本報告書では、HIV/エイズ治療に用いられる様々な抗レトロウイルス(ARV)薬の製品情報や価格の動向に関する最新の状況をまとめています。また、ARV薬の普及における課題とその対応策についても言及し、患者が必要な薬を手に入れることが出来るようにするための措置を各国が推進することを呼びかけています。
報告書「深刻な現状に直面:スーダン南部で暴力行為の激化により深刻化する健康危機」(2009年12月発表)
スーダン南部では2009年、部族間の衝突や、同国南部で市民に対する攻撃を展開するウガンダの反政府勢力「神の抵抗軍(LRA)」による暴力行為の拡大により、和平協定以降最悪の人道状況に陥っています。MSFは政府当局や国際資金拠出機関がこの地域における人道状況を認識し、必要な援助の提供と緊急のニーズに対応するよう要求しています。この報告書では、スーダン南部の概況と人びとが現在置かれている状況を詳細に分析しています。
報告書「成功を罰するのか?HIV/エイズのケアと治療に対する国際資金援助に後退の兆し」(2009年11月発表)
エイズ対策として抗レトロウイルス薬(ARV)治療が広く行われている地域では、死亡率の低下など大きな成果が出はじめています。しかし現在、国際的な資金拠出機関が資金援助をためらう傾向が見え始めています。本報告書でMSFは、援助資金の減少によってエイズ治療の進展が根底から覆る危険を訴え、負の連鎖を回避するために必要な継続的資金援助の重要性を説明しています。
報告書「栄養失調対策に向けた資金援助不足の分析」(2009年11月発表)
乳幼児の栄養失調に対する取り組みが遅れているために、年間350万人から500万人に上る5才未満児が栄養失調により命を落としています。MSFは過去7年間に実施された栄養失調に対する資金援助額を分析し、本報告書では幼児期の栄養失調を予防するための資金援助が大幅に不足している状況を明らかにしています。2009年11月にローマで開催される世界食糧サミットにおいて、栄養失調対策に関する協議がなされないことは大きな過失であるとMSFは主張しています。
報告書「結核治療の研究開発:欧州各国における資金拠出の不足」(2009年10月発表)
結核の適切な診断法や治療法の開発が遅れているために、世界で毎年170万人が結核により命を落としています。本報告書では、EU加盟国からの結核の研究開発に向けた資金援助が大幅に不足している現状を、欧州主要国が2007年に結核の研究開発に対して行った資金援助の結果分析を交えて報告しています。MSFは欧州各国の政府が結核治療の研究開発を拡大させるために、さらなる資金拠出を行うよう訴えています。
報告書「治療しなければ死に至る病、カラアザール:エチオピアにおける対策強化」(2009年8月発表)
2009年7月、MSFはエチオピアのフメラで行っているカラアザール治療プログラムをエチオピア政府へと引き継ぐに至りました。本報告書では1997年から始まったエチオピアにおけるMSFのカラアザール治療の発展を振り返るとともに、今後の展望について概括しています。
報告書「発展途上国におけるHIV/エイズ治療 ―長期予後への戦いは始まったばかり」(2009年7月発表)
現在、発展途上国に暮らすHIV/エイズ陽性患者のうち、300万人以上がARV治療を受けています。一方で推定700万人は、治療を必要としているにも関わらず医療へのアクセスがありません。MSFはHIV/エイズ治療プログラムを世界30カ国で行い、14万人以上の成人と小児のHIV陽性患者に抗レトロウィルス薬(ARV)治療を提供してきました。この報告書では、南アフリカ・ケープタウン市近郊でMSFが行うHIV/エイズ治療プログラムを例に、命をつなぐARVを用いた治療による長期予後の可能性と、新薬開発と薬価引き下げを可能にする、「特許プール」設立の重要性を説明しています。
報告書「シャーガス病:今こそ沈黙を破る時」(2009年7月発表)
内臓疾患によって死ぬかもしれない病気にかかったまま何年も分からないとしたら?服用できる薬がなく、あったとしても法外な値段だったら?南米に多くみられるシャーガス病の患者は長らくその問題に直面し、毎年1万4千人が命を落としています。これに対し、MSFは患者の早期発見、診断、治療、治療法の改善、地域社会との連携など様々な方面から取り組んでいます。シャーガス病発見から100周年を機に、この疾患をめぐる現状と治療戦略の展望を紹介します。
報告書「リベリア:公的医療保険制度の拡充を」(2009年6月発表)
途上国で病を患う人びとにとって、受けやすい医療とはどのようなものでしょうか? 戦争終了後、疲弊した経済から何年もかけて復興していく中で、公的な医療制度が効力を発揮するまでの間、医療人道援助団体としてできることは何でしょうか? 国境なき医師団(MSF)は1990年からリベリアで医療とそれを支える制度を無償で提供し、2009年から2010年にかけて、この活動をリベリア政府に委譲していきます。活動地からの報告です。
報告書「避難所も医療もない:南アフリカ共和国におけるジンバブエ人の医療・人道上ニーズ」(英語版) (2009年6月発表)
母国で生活困難に直面して南アフリカ共和国に避難して来たジンバブエ人難民は、南アでも同様の危機に見舞われています。MSFは2007年からこれらの人びとに向けて医療・人道援助活動を行っていますが、2009年の状況は過去最悪となっています。本報告書では、難民が直面している現実を伝え、南アフリカ政府と国連機関に対し、これらの人びとのニーズに応えるように訴えています。
報告書「結核への大きな挑戦 ─MSFとスワジランド政府による結核/HIV治療改善の今─」(2009年4月発表)
スワジランドでは成人のHIV罹患率が26%と世界最悪である一方、その80%が結核にも二重感染しており、大きな社会問題となっています。2007年11月に始まった、MSFとスワジランド保健省によるHIV/結核二重感染者のケアと治療について、その取り組みを詳しく伝える報告書です。
報告書「患者主体のアプローチによる多剤耐性結核治療:南アフリカ共和国カエリチャ地区におけるパイロットプロジェクトからの報告」(2009年3月発表)
南アフリカでは、2006年に治療の機会を広げるHIV治療の分散化が進みました。また、HIVに関して始まった健康教育は、結核・HIV/エイズ治療においても採用されるようになりました。健康教育では、地域社会や医療スタッフに病気に関する情報発信を実施、結核の発見率向上や医療スタッフへの研修強化、患者のサポートチーム結成、医療施設での感染対策強化などに取り組んでいます。本報告書では、アプローチごとに、その取り組みを紹介しています。
報告書「結核 ─古い病気の新しい側面─」(2009年3月発表)
世界に蔓延する結核の現状をまとめました。HIV感染者の間での結核の広がり、そして既存の治療薬への耐性の出現により、これまで以上に大きな医学上の挑戦が求められています。
報告書「砕け散った生活 ─ 性暴力被害者が切実に必要とする緊急医療ケア」(2009年3月発表)
性暴力被害者のため援助活動を通して得られた経験を概括する、MSFの報告書です。リベリア共和国、ブルンジ共和国、コンゴ民主共和国(DRC)、南アフリカ共和国、コロンビア共和国やその他の国々における活動に基づき、レイプの被害者の誰もが緊急医療ケアを受けられるようになることの重要性について世間の注意を喚起しています。
報告書「死ぬまでここには食べ物も薬もありません」(2009年2月発表)
ギニア共和国における収監者の多くは劣悪な生活環境による深刻な健康状態にあります。収監者の健康維持に関して実施要綱が定められていますが、2008年にかけて状況は悪化しました。このためMSFは2008年9月から3ヶ月間、ギニア国内の刑務所において緊急援助活動を行いました。この報告書では、収監者の状況を明らかにするとともに、ギニア政府に対し実施要綱を守るよう呼びかけています。
報告書「コレラを超えて:悪化をたどるジンバブエの人道危機」(2009年2月発表)
ジンバブエでは政治的混乱と経済崩壊によって医療システムが壊滅的状況にあり、コレラ流行、HIV/エイズの蔓延、食糧不足による栄養失調など、人びとは深刻な人道危機に直面しています。この報告書では、ジンバブエにおける人道危機について簡潔に記しています。
報告書「完全な処方箋 ─より多くの人々により適切なマラリア治療を実施したMSFの経験から─」(2008年10月発表)
本報告書では、マリ、チャド、シエラレオネでのマラリア治療の経験をもとに、途上国において真に効果的なマラリア治療を実施するために、克服すべき障害を明らかにしています。費用のかからない治療法や診断ツール、現地の住民も従事者として携わる戦略など、マラリアへの取り組みに効果的な新戦略をより広く実施することで、はるかに多くの命が救われると論じています。
報告書「南アフリカ・カエリチャ地区 年次活動報告書2007-2008」(2008年8月発表)
約50万人が住むカエリチャ地区は、南アフリカでも最もHIVの罹患率が高い地域の一つです。患者数が多いという状況の中、複雑な症例に対しても一次医療の範囲でできるだけ対応する取り組みが続けられてきました。どのように現地政府と協力し、治療体制を充実させ、国際的な治療プロトコルを公共医療に取り入れながら活動が発展してきたか、その経緯を俯瞰しています。
報告書「薬価引き下げの謎を解く 第11版(2008年7月発表)」
MSFがHIV/エイズ治療に用いられるさまざまな抗レトロウイルス(ARV) 薬の製品情報や価格の変動を網羅し、世界各国で治療に取り組む医療従事者が必要な薬を入手する際の手引きとして作成された資料の第11版です。
報告書「栄養失調に注目を!―その危機的状況に取り組みを―」(2008年6月発表)
MSFが2007年から行っている栄養治療キャンペーンに関する資料です。栄養失調とは何か?、現在の国際的な対策の問題点は?、「そのまま食べられる栄養治療食(RUF)」を用いた効果的な治療法とは?など、栄養失調治療に関する最新の情報を、簡潔にまとめています。
報告書「選択の余地なし:命懸けでアデン湾を渡るソマリア・エチオピアからの難民・移民・亡命希望者たち」(2008年6月発表)
毎年数千人にのぼるソマリア人とエチオピア人が、紛争や極度の貧困から逃れるために命がけでアデン湾を渡りイエメンに入国しています。MSFは過酷な航海の状況を公表する報告書を作成し、祖国を脱出した数千人の難民・移民・亡命希望者に対してさらなる支援を行うよう要求しています。
報告書「ケニア:忘れ去られたマウント・エルゴンの紛争」(2008年6月発表)
2005年以来、2006年8月以来、ケニアのマウント・エルゴン県の住民は、武装集団とケニア当局との間で発生した武力衝突の狭間に囚われています。残虐行為が頻発する中、これまでに数万人が避難しました。MSFは、市民の保護と緊急援助の拡大、無差別暴力の終結を要求しており、軍事行動が及ぼす影響や人びとの証言をまとめた報告書を作成しました。
報告書「強制送還におびやかされて ─タイ、ペッチャブン県におけるモン族難民の状況─」(2008年5月発表)
タイ東北部ペッチャブン県では、政治的迫害を受けてラオスから逃れてきたモン族の人びとが避難生活を送っています。彼らは、生命の安全の保障もないまま、ラオスに強制送還される危機に直面しています。本報告書では、MSFが活動するキャンプの現状、患者の人びとからMSFに届けられる生の声をお伝えします。
報告書「マリにおける効果的なマラリア治療へのアクセスの改善」(2008年4月発表)
2005年以来、国境なき医師団(MSF)はマリの保健当局と協力して、新たな治療法であるアルテミシニン誘導体と他の抗マラリア薬の併用療法(ACT)を導入し、マラリアとの闘いに取り組んでいます。患者に適切な治療を行う場合、ACTは不可欠です。このため、MSFはマリ南部クリコロ州のカンガバ地区で2段階からなるプログラムを開始しました。
報告書「健康を脅かす医療費」(英語版) (2008年3月発表)
MSFの活動地には、1日あたりの平均賃金が100円に満たず、無償でなければ診察を受けることすら難しい国が多くあります。アフリカおよび中米の合計6ヵ国での健康および社会経済上の指標を照らし合わせつつ、一次医療費の撤廃によるメリットや、従来の定額負担制度と低所得者の医療費負担免除といった制度の限界などについて取り上げています。
報告書「アンゴラ:国外退去されるコンゴ人への組織的レイプと暴力」(2007年12月発表)
2003年以降、アンゴラ軍は自国内のコンゴ人移民を定期的にコンゴ民主共和国(DRC)に国外追放しています。その際に一部の兵士が広範囲にわたり、組織的にコンゴ人女性に性的暴力を行っています。2007年10月から、アンゴラと国境を接するDRCの西カサイ州で活動中のMSFチームは、国外追放されたコンゴ人女性100人の証言を集めました。この報告書はそのうちの10件を抜粋したものです。
報告書「ウブントゥ診療所における結核・HIV/エイズ治療統合に関する報告」(英語版) (2007年11月発表)
HIV感染者はその免疫不全から、多くの人が結核にも感染しています。2006年の結核・HIV/エイズ二重感染率は70%近くあり、その数は年々増えつつあります。MSFは2003年から、カエリチャ地区で二重感染患者への対応を改善するため、パイロット版の診療所を開設しました。のちに、カエリチャ地区内診療所のモデルとして採用されたウブントゥ診療所の、結核・HIV/エイズ治療のワンストップサービスについてご紹介します。
報告書「イトゥリ地方:一番の被害者であり続ける一般市民」(2007年10月発表)
コンゴ民主共和国(DRC)東部イトゥリ地方での紛争は全般的に沈静化したものの、一般市民は現在でも激しい暴力にさらされています。MSFはこの地方での4年間の活動に基づき、継続する性的暴力と2007年の鎮圧作戦の間に行われた軍事行動がこの地域に及ぼした人道的な影響について証言しています。
報告書「薬価引き下げの謎を解く 第10版」(2007年7月発表、2007年9月修正版掲載)
MSFがHIV/エイズ治療に用いられるさまざまな抗レトロウイルス(ARV) 薬の製品情報や価格の変動を網羅し、世界各国で治療に取り組む医療従事者が必要な薬を入手する際の手引きとして作成された資料の第10版です。
報告書「結核化学療法のための新薬開発:現在の医薬品パイプラインの分析」(2006年10月発表)
今日一般的な結核治療は多くの時間を必要とし、かつ複雑なものです。40年間にわたって改善されていなかった現在の治療に代わる新薬の開発モデルが最近浮上し、結核治療の改善に向けて一歩踏み出しつつあります。MSFは新薬の開発状況と、開発中の化合物が治療期間の短縮にはつながらないなどの問題点についてまとめた報告書を作成しました。
栄養失調ガイド(入門編)(2006年7月発表)
栄養失調により全世界では5才未満の子どものうち6千万人が急性栄養失調にかかっており、また毎年5百万人が命を落としている。このガイドでは、栄養失調問題がかかえるさまざまな局面を探り、この問題に対してMSFが果たそうとしている役割を明らかにしています。
報告書「よどんだ水:―アンゴラのコレラ流行が起こるべくして起こった背景―」(2006年5月発表)
2006年2月にアンゴラの首都ルアンダでコレラが発生して以来、国内全域で病気が流行しつつあります。現地からのニュース、MSFの活動地域などについてまとめました。
報告書「カタンガ州ドゥビエにおける避難民の食糧、栄養、死亡率」(2006年3月発表)
MSFは国際機関の対応を促すため、2006年3月に、コンゴ民主共和国(DRC)カタンガ州ドゥビエ周辺にある3ヵ所の避難民キャンプで栄養・死亡率調査を実施し、この結果から現地の厳しい食糧事情についてまとめた報告書を発表しました。
報告書「生き延びるための逃走:―DRCカタンガ州中央部で繰り返される住民の避難―」(2006年1月発表)
コンゴ民主共和国のカタンガ州中央部と北部では武力衝突が拡大し、分かっているだけでも9万2千人が避難を強いられています。避難民は財産を失い精神的な痛手を負った上に、なおも虐待や略奪の標的にされ続けており、避難場所や食物、医療援助を求めています。MSFは緊急に援助が必要でありながら顧られないでいた人びとの現状についてまとめた報告書を作成しました。
報告書「DRCにおける医療へのアクセス、死亡率、暴力」(2005年11月発表)
暫定政権成立後、コンゴ民主共和国の大部分で平和が回復してきましたが、東部の多くの地域はいまだに紛争状態にあり、人びとの健康状態は依然として危機にさらされています。この調査報告書では4つの州、5地域で一連の調査を行なった結果をまとめました。
報告書「21世紀における結核治療は息切れしたか」(2005年版)
MSFは2003年、「21世紀における結核治療は息切れしたか」と題し、世界規模の結核対策、検査方法、治療薬の欠陥に注目した報告書を発表しました。本報告でMSFは、現在の世界的な結核対策の拡張だけが結核の解決策ではなく、増加する結核患者を効果的に治療するには、直接監視下短期療法(DOTS)を改良することも重要であると訴えています。
「ダルフールにおける迫害、脅迫、そして援助の不足」(2004年10月発表)
スーダン・ダルフール地方では住民に対する暴力が続き、百数十万人におよぶ人々が避難を強いられています。MSFは、日々の診療や調査で集めたデータに基づき、ダルフールの人々の窮状を伝える報告書を作成しました。診療の過程で得られた、村への襲撃、略奪、殺害、レイプなどの被害についての証言も掲載しています。
私には喜びも、心の平和もない(2004年4月発表)
コンゴ民主共和国では、内戦中に性的暴力が「戦争の道具」として用いられていました。内戦の終結後も、MSF の診療所を訪れる被害者はあとを断ちません。MSFは、この恐るべき事実を伝え、性的暴力のもたらすさまざまな影響を明らかにする報告書を作成しました。
報告書「イトゥリ:破られた約束―見せかけの保護と不十分な援助」(2003年7月発表)
1988 年からコンゴで活動し、1999 年からは断続的にイトゥリ地方の人々のもとで活動してきたMSFが、病人や戦争による負傷者を治療するなかで、国際人道法が保障する権利を激しく侵害されている彼らの声に耳を傾け、報告書を発表しました。
報告書「リベリア:暴力と避難の連鎖の中で」(2003年7月発表)
1980 年代後期から続く内戦により、無差別の暴力、略奪、レイプ、強制徴兵、一家離散、そして混乱の広がりは、リベリアの人々の日常生活の一部となっています。MSF のスタッフはその活動を通じて常に彼らと会話し、彼らからの話を耳にしている。この報告書は、非人間的な状況下で安全を見つけ出し、どうにか生き延びようとする彼らの長い苦闘を明らかにすることを目指しています。
報告書「イングーシのチェチェン難民調査~帰還を迫られる難民たち」(2003年6月発表)
2001 年以来、MSFはイングーシで厳しい避難生活を続けているチェチェン難民のために避難所の設置を行なってきました。厳しい避難生活を続けるチェチェン難民は、帰還を強制され様々な圧力を受けています。MSFは、援助と代替避難所を最も必要としている家族を特定するため、不安定な状態で生活を行う3,209世帯の難民家族に調査を行いました。
報告書「援助を拒まれ弱い立場に置かれた難民たち」(2002年2月発表)
MSFは2000年11月、欧州議会の議員会議上でチェチェンの深刻な人道状況を訴える証言を行いました。1999年のチェチェン戦争再開後、恐怖政治が行われてきたせいで一般市民が必要な医療にアクセスすることが難しくなっているという状況をあげ、ロシア当局およびロシアのこの政策を支持する各国政府を非難したのです。
報告書「27年の内戦にあえぐ住民たち~」(2002年5月発表)
アンゴラで終わることなく続いていた、長い内戦の略史、その結果として暴力と飢えにさらされた人々の実態を紹介しています。必要な援助がまったく届くことのない「空白地帯」の実態、外国人派遣ボランティアや避難民の証言を、MSFは報告書として作成しました。
報告書「アフガニスタン」(2001年8月27日)
- 歴史的背景、医療及び人道援助の現状
- アフガニスタンでの国境なき医師団の活動
- アフガン難民の証言(イラン・グルシャールにおける国境なき医師団の調査より)
- イラン・グルシャールにおけるアフガン難民の実態調査















































































