カンボジア
外国人派遣スタッフ 18人
現地スタッフ 258人
18万人のHIV陽性患者がいると推定されるカンボジアでは、HIV/エイズ患者の治療が国境なき医師団(MSF)の活動の中心となっている。政府とMSFなどのNGOによる取り組みにより、治療へのアクセスが増加し、2005年末までに同国内の治療センターは30を数えるまでになった。抗レトロウイルス(ARV)薬治療を受けている患者1万2335人の半数以上が、MSFが支援する7ヵ所の治療センターで治療を受けている。
首都プノンペンでは、MSFはノロドム・シアヌーク病院で活動している。この病院では現在2300人以上の患者がARV薬による治療を受けている。2005年には、月平均で63人の新規患者がこの治療を受けるようになった。HIV陽性患者に最も多く見られる日和見感染症が結核であるため、MSFは全ての治療センターで結核とHIVの二重感染患者の治療を行っている。
MSFはシアムリアップ病院内で慢性疾患専用の診療所(CDC)を運営しており、2005年には月2500件以上のHIV/エイズの診察を行った。糖尿病や高血圧など他の慢性疾患の診察と治療も行っている。2005年、MSFは月に約40人の糖尿病患者を治療した。
MSFはシェムリアップ州西部に位置するソトニクムや同国南部のタケオ州立病院でもCDCを運営している。これらのセンターでは合計1200人以上のHIV/エイズ患者にARVを投薬しており、そのうち176人は小児患者である。
現在MSFは保健省や他のNGOと協力して、CDCだけでなくさらに地域ごとに治療を提供できる体制を整える取り組みを行っている。カンポン・トラチとポイペットでは、2006年7月時点で500人以上の患者が分散化された治療施設で治療を受けている。
コンポンチャム州立病院内のHIV/エイズ診療所は、同州内のみならず、周辺のコンポン・トム、クラティ、ストゥングトレングなどの各州からの患者を診察できる唯一の施設である。2006年末までに、1600人の患者がこの診療所で治療を受ける見通しである。
結核治療
ソトニクムで結核プログラムを運営するMSFは、2005年に180の遠隔地の村で結核プログラムを開始した。治療をより受けやすく、また適切に続けられるようにすることを目的に地域ベースの結核治療を行っている。村ごとにボランティアがおり、患者の適切な服薬治療を手助けするほか、在宅ケアチームが2週間ごとに村々を訪問してプログラムを支援している。
マラリア治療
MSFはソトニクムで過去5年以上にわたりマラリア治療プログラムを実施してきたが、2006年末にプログラムを保健省に引き継ぐ予定である。
また、孤立しているパイリン地域ではアウトリーチ活動*によるマラリア治療プログラムを実施した。このプログラムでは、村のマラリア治療スタッフが人びとの感染の有無を調べ、薬剤耐性マラリアに効果のあるアルテミシニン誘導体と他の抗マラリア薬を併用する治療法(ACT)を提供している。2005年には7千人以上の患者が治療を受けており、2006年末には保健省に引き継ぐ予定である。MSFは現在、最近開発された抗マラリア薬であるアルテキンの効果の評価をここで行っている。
MSFは1989年からカンボジアで活動を行っている。
*こちらから出向いて、援助を必要としている人びとを積極的に見つけ出し、サービスを提供すること














