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ケニア:MSFの活動状況 −2月27日現在−

情報発信日 2008年03月04日

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ケニアでは政治的交渉に注目が集まる中、国境なき医師団(MSF)のチームは首都ナイロビ、リフトバレー州、西部州、ニャンザ州における医療ケアの提供を継続している。全体的な情勢は過去数週間に比べるとかなり沈静化しているが、多くの地域では緊張が続いている。MSFは、ナイロビで長期にわたって実施しているHIV/エイズ治療プログラムを、暴力の被害者に治療を行うことができるよう適応させた。またケニア西部では、避難民キャンプにおける活動や診療所、病院の支援を通じて、援助ニーズに継続的に対応している。移動診療チームは毎週各地を訪問し、援助がほとんど、あるいは全くない地方部で身動きがとれずにいる数千人に医療ケアを行っている。

ナイロビ

暴力の被害者の治療

ナイロビのスラム地区では緊張が続いている。ナイロビで最大のスラム地区、マサレキベラの2ヵ所で活動を行っているMSFの医療チームは、連日暴力の被害者の診察を続けており、また過去数週間のうちに負傷した患者の経過観察も行っている。キベラで活動するMSFスタッフは、1月1日から31日までに1万1500人以上を診察したが、そのうち86人は大統領選挙後の暴動により故意に傷を負わされていた。マサレのスタッフは、2月21日と22日の2日間で負傷者25人を診察したが、その大半が殴打され、またはなたで斬られていた。

HIV/エイズと結核治療の継続

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マサレにおける暴力の犠牲者の治療

キベラとマサレでは、一次医療およびHIV/エイズおよび結核の治療を行うプログラムを平常通り継続している。しかし、ここ数週間の暴動と治安の悪化により、予定通りに診療を受けられない患者が増えている。MSFはキベラで4ヵ所の医療施設を支援しているが、1月にはHIV/エイズ治療を受けている患者の20%近くが診察を受けに来ることができなかった。マサレでは、この数字は約10%であった。また、MSFの治療プログラムの新規患者数も減少している。キベラ南診療所では、通常なら毎月約100人のHIV患者が新たにプログラムに登録しているが、1月に登録したのはわずか60人だけであった。患者を呼び戻す手段のひとつとして、MSFは無料電話によるホットラインを設け、広告、ポスター、チラシによる広報活動を行っている。

リフトバレー州

変化する医療ニーズへの対応

数千人が避難しているリフトバレー州の情勢は非常に流動的である。1月上旬以降、多数の避難民がスタジアムや屋外展示場などの広い場所で暮らしている。また警察署、刑務所、教会に保護を求める者もいれば、遠隔地に少人数のグループで生活している者もいる。人びとが常に移動している地域もあり、大勢の避難民がいたキャンプが数日後にはもぬけの殻になっていることもある。したがって、MSFの医療チームが毎週各地を巡回する移動診療は、変化する医療ニーズに対応する上で不可欠な手段となっている。

このような移動診療では、MSFスタッフが診察を行い、清潔な水と衛生設備を確保できるようにしている。例えばモロ地域では、移動診療チームは2月11日から24日までの間に13ヵ所を訪問し、5400件の診察を行った。診察の大半は、上気道の呼吸器感染症と下痢によるものである。また必要に応じて、5才未満の子どもにはしか、ポリオ、結核の予防接種を実施し、ビタミンAの栄養補助剤を与えるとともに、栄養状態の調査を行っている。

陸路を行く移動診療に加えて、医師、看護師、ロジスティシャン(物資調達管理調整員)の3人からなる「空飛ぶチーム」が、医療ニーズの調査を実施するためヘリコプターを用いてキスム、キシ、トランスマラなど各地を訪問している。

マウント・エルゴン県では、長期化する紛争によってケニア保健省の施設の多くが平常通り稼動できなくなっており、その結果、住民は医療を受けられなくなっている。移動診療チームは2007年4月から同県で活動しており、この数週間で暴動が増加してきた隣接するトランス・ンゾイア県の医療状況も監視している。

診療所と病院の支援

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ナイバシャのキャンプ内に
MSFが設置した貯水タンク

患者の増加とあいまって、病院職員の不足から、時には保健省が追加支援を必要とする場合があり、MSFは診療所と病院数ヵ所の支援を行っている。

武力衝突で多数の負傷者が出た1月には、外科チームがナイバシャナクルの病院を支援した。ケリチョの病院では2月8日から21日までの間に、外科医、麻酔科医、看護師の3人が患者22人を手術した。病院の正職員のうちわずか50%しか職務に復帰していないため、MSFの医療チームの一つが今後も同病院の支援を継続する。エルドレットの南に位置するティンボラオでは、MSFは2月20日に、約4千人が暮らす避難民キャンプ付近の診療所で活動を開始した。毎日午前中に診療所で診察を行うとともに、医薬品を提供し、また職員の監督と研修を行う予定である。

避難民キャンプにおける援助

MSFは1月7日からキタレで活動を行っている。チームはケランガニとエンデベにいる避難民を対象にしたキャンプ2ヵ所の設置を支援した。エンデベではMSFスタッフが約6500人分のテントを設置した。このテントは一時的なものであり、雨期が近づいているため、現在これらのテントをさらに耐久性のある設備へと改善することに尽力している。2月9日、キャンプ内に診療所が開設され、MSFチームは公衆衛生の促進、シャワー、トイレ、清潔な水の提供などの水・衛生活動、心理ケアのカウンセリング、患者の病院への移送を担当している。MSFは今後もケランガニのキャンプにおける医療活動の監視を継続し、またキタレの屋外展示場ではテントの提供を行う。

ナクルでは、医療チームは約2千人が暮らしていると見られる屋外展示場での活動を続けており、連日約150件の診察を行っている。

カラアザール

MSFはポコット地域カチェリバにおいて、2006年末からカラアザール(内臓リーシュマニア症)に感染した患者の治療を行っている。この地域における活動は、国内の他の地域での治安悪化や暴動の影響を受けておらず、チームは命に関わる危険性があるこの感染症の患者の治療を継続している。

西部州とニャンザ州

HIV/エイズ治療の継続

ブシアホマベイでは、長期にわたるHIV/エイズ治療プログラムが平常通り継続している。