カメルーン:チャド難民に対する緊急援助プログラム
−プログラム責任者へのインタビュー−
情報発信日 2008年02月22日
ヴェロニク・アーバニアル医師は、カメルーン北部の町クセリで国境なき医師団(MSF)が行うチャド難民への緊急援助プログラムの責任者である。2008年2月2日以降、チャドの首都ンジャメナから逃れてきた数万人がこの地に避難している。アーバニアル医師が、緊急援助を必要としている貧窮した人びとについて報告する。
私たちは2月7日未明に、医師2名、看護師2名、ロジスティシャン(物資調達管理調整員)5名からなるMSFの医療チームとともに、クセリに到着しました。カメルーンのはるか南に位置し、航空貨物を取り扱うことのできる最寄りの滑走路があるガルーアの町から車でここまで来るのに1日以上かかりました。クセリはロゴン川南のンジャメナから国境を越えてすぐの町です。
正確な数字を把握するのは難しいのですが、推定数万人のチャド人が数日前に避難したと見られ、およそ10万の人口を抱えるこのカメルーンの町が溢れかえっています。カメルーン当局も地元の住民も難民を受け入れており、当局も援助活動を手助けするために数多くの支援を提供しています。カメルーン保健省も2月9日、状況を調査するために現地入りしました。
貧窮する難民たち
私たちが到着したとき、難民は主に2ヵ所に避難していました。推定7千人とみられる第一のグループは町の周辺部の学校や教会を仮住まいとし、第二の推定3万人のより大きなグループはンジャメナにつながる橋に近いマダナと呼ばれる場所にとどまっていました。その場所にとどまっている人々は仮住まいもなく、日光にさらされたままで何の援助も受けていませんでした。
簡易調査を行った後、MSFチームは同じ日にマダナでの活動を開始し、緊急の症例の診察に着手しました。チームはすぐに、重度のマラリアにかかっている患者数人を発見しました。子どもや大人たちも、脱水症状や下痢、呼吸器系感染症を患っていることが分かりました。この時期、カメルーン北部の夜は冷え込みますが、難民たちには寒さから身を守るものがありませんでした。翌朝、私たちはセティックという町で、南部地域に集まっている難民に対して二つ目の診察所を開設しました。
各診療所での診察件数は一日当たり合わせて約70人で、その数は増え続けています。
診察所を訪れる外来患者の対応を調整する間、ロジスティック・チームは難民が留まっている2ヵ所で、緊急に必要な給水設備を整備しました。
不確かな前途
2月7日の朝の放送が治安情勢の改善を伝えたものの、全般的な難民の様子は不確かなものでした。7日に橋の周辺を観察したところでは、この地の不安定な状況にもかかわらず、ンジャメナに戻ろうとする人はほとんどいませんでした。難民たちは2月2日からここにとどまっていますが、いまだに何の援助も受けていません。
私たちは少数の難民がチャドに戻っていくのに気づきました。難民たちによると、避難場所での食料不足がその理由でした。チャド国内への帰還と、カメルーンへの移動のいずれもひとまず落ち着いたように思われ、仮住まいのない難民数はおよそ3万人で安定しています。約2万人が家族と共に仮の住居か、ホテルに収容される見込みです。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)はまだその数を確認していませんが、彼らチームがここから約30km離れた1ヵ所または2ヵ所のキャンプへ難民を移動させる準備をしています。
MSFチームの増強
![]() |
| 配給と予防接種の順番を待つ難民。 マダナ・キャンプにて |
MSFの当初の優先事項であった、診療所の開設と避難場所への水の提供は実施したため、私たちは直ちにその他のプログラムの実行にとりかかる予定です。週の初めに、基本的な必需物資や毛布、蚊帳、貯水容器を配給し、マダナ・キャンプの難民向けにはしかの集団予防接種を開始します。また、最大で3万人の子どもと若者への予防接種に備えて、医療監督チームの強化を図ります。難民たちは正式に登録されていないので、予防接種を受けた人の中にはカメルーン人の若者も含まれると予想します。2月11日の週初めに、MSFの看護師2名が私たちのチームに加わります。接種が出来る限り早く実施できるよう、8つの予防接種チームを作る予定です。UNICEF(国連児童基金)は町に避難している別の難民グループの予防接種を担当することになっています。
ここ数日以内にUNHCRが難民をマルタムの市街から離れた1、2ヵ所の避難場所へ移動させる予定なので、迅速に予防接種を始めることが重要です。
しかし、私たちは現在、どれだけの数の難民がその場所へ移動するか断定できません。ここ数日のうちに国境の対岸で何が起きるかが、難民たちの決断に影響を及ぼす大きな要因となることは確かです。
関連ニュース
[ニュース]
チャド:ビラク地域のスーダン人難民は依然として危険な状況にある
(2008年03月03日)
[ニュース]
カメルーン:チャド難民に対する緊急援助プログラム
−プログラム責任者へのインタビュー−
(2008年02月22日)
[ニュース]
カメルーン:チャド難民に対する緊急援助プログラム
−プログラム責任者へのインタビュー−
(2008年02月22日)
[ニュース]
チャド:首都ンジャメナとチャド東部、隣国カメルーンにおけるMSFの活動状況 −2月15日現在−
(2008年02月21日)
[ニュース]
チャド:首都ンジャメナとチャド東部、隣国カメルーンにおけるMSFの活動状況 −2月15日現在−
(2008年02月21日)
[ニュース]
チャド:平穏を取り戻す首都、隣国カメルーンの難民は不安定な状況が続く
(2008年02月18日)
[ニュース]
チャド:平穏を取り戻す首都、隣国カメルーンの難民は不安定な状況が続く
(2008年02月18日)
[ニュース]
チャド:首都ンジャメナとチャド東部、隣国カメルーンにおけるMSFの活動状況 -2月8日現在-
(2008年02月14日)
[ニュース]
チャド:首都ンジャメナとチャド東部、隣国カメルーンにおけるMSFの活動状況 -2月8日現在-
(2008年02月14日)
[プレスリリース]
カメルーン:危機的な栄養状態に陥った中央アフリカ共和国からの難民
(2007年08月02日)
[ニュース]
熱帯の難病、ブルリ潰瘍の治療プロジェクトを開始
(2002年09月10日)
お問合せ|各国の事務局|個人情報保護について|MSFJ ASSOCIATION WEBSITE|当サイトについて|GMOインターネット株式会社について
Copyright © 2006-2008 MSF Japan




