ケニア:MSFの活動状況 ―2月13日現在―
情報発信日 2008年02月19日
ケニアで活動中の国境なき医師団(MSF)のチームは、ここ数週間に発生した襲撃などによって生じた援助ニーズへの対応を行っている。10年以上にわたってHIV/エイズ患者のケアを行ってきた首都ナイロビのスラム地区では、医療チームは、負傷者の治療にあたるために、臨時診療所や緊急治療用の医療施設を設置した。ブシアとホマベイで活動中のチームは、HIV/エイズ患者のケアを継続しながら、避難民への援助も行っている。ケニア西部の上記以外の地域では、増大するニーズに対応するために派遣された緊急チームが現地入りし、数千人の避難民の援助と、医療サービスに支障が出ている病院の支援を行っている。優先課題は、最も弱い立場におかれている避難民に対する襲撃などの被害に継続的に対処していくことと、避難民を受け入れている地域の住民や暴力に巻き込まれた人びとが、確実に医療を受けられる体制を整えることである。
ナイロビのスラム地区
ナイロビにあるMSFの医療施設5ヵ所、マサレのブルーハウス診療所、キベラ南診療所、ガトウェケラHIV診療所、シランガ診療所、ムバガシ地域病院HIV診療所は平常通り活動しているのに加え、患者の収容能力とスタッフを増強した。 キベラとマサレのスラム地区にMSFが設置した、暴動の犠牲者向けの緊急治療用の医療施設は現在も稼働しているが、この数日で医療チームが治療する患者数は大幅に減少した。 MSFチームは約380世帯の避難民が生活していると考えられているジャムフリ公園を週に2度訪問し、HIV/エイズ患者に抗レトロウイルス薬(ARV)治療を行い、また診察も行っている。MSFはキクユ・タウン、ザンベジ、リムル、ルイル、ジュジャ、ティカで調査を行った。MSFは、特にHIVや結核に感染している避難民の状況や、彼らに対する医療や援助の水準に関して、今後も継続的に状況を監視していく。
ケニア西部
ナクル:MSFはナクル・スタジアムで、2月8日から12日にかけて900件の診察を行った。2月11日、MSFはスタジアムにいる栄養失調の子どもたちに、栄養治療食と栄養補給食の配布を開始した。また、5才未満の子どもには、はしかとポリオの予防接種も行っている。
ナイバシャ:2月8日、MSFはナイバシャでの活動を他団体に引き継いだ。MSFのスタッフは今後も状況の監視を継続し、必要に応じて対応する。
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| エンデベ・キャンプにて活動中の MSFスタッフ |
キタレ:MSFチームは、キタレ近郊の大規模なキャンプ3ヵ所、ケランガニ、エンデベ、キタレの屋外展示場で活動を継続している。エンデベでは、包括的なケアを提供している。2月9日にはキャンプ内に診療所を開設した。チームは、シャワーやトイレ、清潔な水などを提供して水・衛生面の保健促進に加え、心理ケアのカウンセリングも行っている。さらに、救援物資を1720世帯に配布した。キタレの屋外展示場では、雨漏りがしないテントの提供に焦点を当てている。チームはより小規模なキャンプ8ヵ所も訪問し、ニーズに応じて水・衛生活動を行い、テント、医療ケアを提供している。
エルドレット:チームはエルドレットに到着し、市街地とバーントフォレスト、ターボ、ナプコイなど周辺の村計12ヵ所で避難民に援助を提供した。他の援助団体も活動を開始したことから、MSFは1月21日にこれらの団体に活動を引き継いだが、2月2日には1チームが援助ニーズを再度調査するために現地に戻った。
ケリチョ地域:3人からなる外科チームは、2月8日にケリチョの病院の支援を開始した。チームはトリアージ兼緊急治療室を設置した後、2月8日から11日の間に22人を治療した。患者のうち7人は外科手術を必要としており、また4人は襲撃などの直接的な被害者だった。
移動診療チームはケニア西部地域の複数の場所、特にMSFがこれまでに特定した、援助をほとんど、あるいは全く受けていない状態で生活している避難民や周囲から孤立した状況にある人びとがいる地方部の孤立地帯を中心に巡回を続けている。これらの地帯の中には、暴動が今でも続いている場所もある。
マウント・エルゴン:移動診療をこの地域全体で継続している。緊張はまだ高まったままだが、ここ数日で情勢はやや落ち着いてきている。2月第2週に、MSFは943人の患者を治療した。このうち23人は民族間の衝突に関連するものであった。
モロおよびクレソイ地域:移動診療チームが、小規模に避難民が集まっている多くの場所を訪問している。2月8日から12日までに約2千件の診察を行い、子ども287人にはしかとポリオの予防接種を行った。栄養状態のスクリーニングも行い、2月11日から栄養失調の子どもの栄養治療を開始した。毛布、蚊帳、石けんなどの救援物資の配布も継続している。
キシ地域:救援物資を配給している。キシ病院には、医療物資を寄付した。
ロンディアニおよびキプケリオン地域:移動診療チームが、地域周辺の7ヵ所への訪問を続けている。5才未満の子ども1200人にはしかとポリオの予防接種を行い、チームが栄養状態を注意深く監視している。現地の状況は刻々と変わっている。モンタラゴン・キャンプには一時は約3千人の避難民が住んでいたが、現在はほぼ誰もいない。
ナロク地域:ロジスティシャン(物資調達管理調整員)のチームが1月12日に各地を訪問し、そのうち1ヵ所で水の供給を改善した。
モル、ニャフルル、バリンゴ、ライキピアにおいて、援助ニーズの調査を近日中に行う。
ブシア、ホマベイ、カチェリバにおける長期にわたるプログラムは、平常通り継続している。
MSFは、ケニア保健省およびケニア赤十字社との間で活動の調整を行っている。
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