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ケニア:MSF、HIV治療の継続と避難民への援助実施
−医療コーディネーターへのインタビュー−

情報発信日 2008年01月16日

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2007年12月末に行われた大統領選挙の結果を巡り、12月30日の結果発表以来ケニアの国内各地で暴動が発生し、1月10日時点でも情勢は不安定なままである。国境なき医師団(MSF)のナイロビにおける医療コーディネーターであるイアン・ヴァン・エンゲルゲム医師が、情勢不安下のケニアにおける活動状況について語った。

Q.現在ケニアでどのような活動を行っていますか?

A. 私たちのチームは、ナイロビ最大のスラム地区のひとつ、キベラで活動しています。キベラで運営しているMSFの診療所3ヵ所のうち、現在機能しているのは1ヵ所だけです。他の2ヵ所は数日中には再開すると思いますが、治安状況によります。キベラ南部にある診療所では、主として一次医療とHIVの患者を対象に、一日平均200件以上の診察を行っています。しかし通常は、診療所3ヵ所を合わせても同程度の患者数です。

キベラにおけるプログラムでは、HIV/エイズ患者1700人に治療を提供しており、その多くは抗レトロウイルス(ARV)治療を受けています。暴動が始まって以来、多数の患者が姿を消してしまい、治安の悪さから診療所に通えなくなっています。しかし、患者はARV治療を毎日受ける必要があり、中断すれば健康面で深刻な影響を及ぼします。このほど診察に来られない患者を特定し、追跡を行う仕組みを立ち上げました。また、暴動で閉鎖された他の診療所に普段通う患者にもHIV治療を行いました。

MSFはキベラのすぐ郊外でムバガシ病院を運営しており、暴動中も運営し続けることができています。この病院でも、1日に約250件の診療を行っています。

Q. 暴動直後の数日間も活動を続けたのですか?

A. 12月31日に、医療チームのひとつが暴動のさなか、キベラにある診療所1ヵ所をなんとか開き、緊急治療を提供しました。12月31日と1月1日の両日で、チームはナタや鉄の棒による傷を受けた患者36人を治療しました。

Q. MSFはナイロビ以外でも活動していますか?

A. ケニア西部のチェレンガニで、チームは5千人の避難民が暮らすキャンプを偶然にも発見しました。現在は毛布とビニールシート、そして石けん、洗面器、タオルなどの基本的な衛生用品からなる緊急援助物資を配布し、さらに医療ケアと心理的支援も提供しています。キタレでも緊急援助物資の配布や移動診療を開始しています。ナクルからエルドレットへ向かう途中で、チームは多くの家屋が焼き尽くされているのを目にしました。新たな避難民キャンプを確認し、必要に応じていつでも活動を開始できるよう、私たちはヘリコプターで定期的に西部を巡回しています。

Q. 避難民は現在どのような状況にありますか?

A. ケニア政府当局によると、20万人以上が避難しています。その大半は警察署、教会、学校に逃げ込んでいます。問題は、これらの人びとが同じ場所に長期間留まるようには思われないことです。引き返すことすらできません。状況があまりにも危険なためです。現在、ナイロビ周辺にさらに大規模な避難民キャンプが作られようとしています。避難民の多くは今後数ヵ月間、引き続き避難生活を強いられると思われるため、最も脆弱な立場にある避難民を特定し、援助することが、私たちにとって最大の課題となるでしょう。

Q. 食糧不足も伝えられています。そうした徴候はありますか?

A. キベラの住民はその日暮らしです。1日働かなければ、その日は食べることができません。経済活動が再び好転すれば、次第に通常の状況に戻るでしょう。しかし、多数の避難民は憂慮すべき状況で生活し続けており、援助に大きく依存し始めています。